南米ベネズエラのカラカスの食料配給センターで、必要最小限の食品の入った袋を購入するため行列する人々(2017年8月16日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】未曽有の経済危機に見舞われている南米ベネズエラのニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領が、多くの国民にとって肉を食べることがぜいたくと化している現状を打開する方策として、ウサギを食用に繁殖する計画を打ち出した。

「動物性タンパク質は切迫した課題だ。そのため『ウサギ計画』を承認した。ウサギは何しろ『ウサギ算』といわれるほど多産だからだ」。マドゥロ大統領は国営テレビで冗談を交えてこう語り、牛肉などの安価な代用品としてウサギ肉を導入する考えを表明した。

 マドゥロ大統領は、深刻化の一途をたどる経済危機を「経済戦争」と称している。「ウサギ計画」は、この「経済戦争」における食料や医薬品の不足への対抗策の一環だという。

 ベネズエラでは、国民の約75%が経済危機の影響できちんと栄養を取れずに平均8.9キロ体重を落としたとの調査結果が今年発表されている。

 政府の食料計画を任されているフレディ・ベルナル(Freddy Bernal)氏は、「ウサギ計画」を成功させるため、国民は「ウサギ愛」を捨てなければならないと主張した。

 ベルナル氏によると、第一弾として貧困地区を対象に先だって子ウサギを配給したが、住民たちはペットとして名前を付け、一緒に寝るなどかわいがってばかりいるという。同氏は、子ウサギは2か月で体重2.5キロにまで育つと指摘。「ウサギはペットではなく、ベネズエラ国民の食卓に提供される高タンパク・コレステロールゼロの肉2.5キロだ」ということを国民は理解しなければならないと語った。

 マドゥロ大統領の社会主義政権は、生産コストの高い牛肉の代用品としてヤギの食用繁殖計画も検討している。
【翻訳編集】AFPBB News