ドコモやauと異なるソフトバンクの選択!月額7,000円で50GBのデータ定額プランができるワケ

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ソフトバンクは13日、月額7,000円で「データ定額 50GB」の新料金プラン「ウルトラギガモンスター」を22日から提供開始することを発表した。

22日と言えば、Appleの新製品「iPhone 8」および「iPhone 8 Plus」の発売と言うこともあり、ここでの新規契約や機種変更での需要を狙う構えだ。

昨年9月にスタートした20GB、30GBの大容量データプラン「ギガモンスター」の契約比率は全体の55%に達し、その内訳として25歳以下の学生が83%に及ぶという。

同日行われた発表会では「ストレスフリー」を掲げた。通信速度制限を気にすることなくデータ通信を自由に使えるようになったというユーザーがいる一方で、ギガモンスター契約者の3割が速度制限を経験したこともあり、トラフィックは上昇傾向にあると説明した。

こうしたユーザーのストレスをなくすための施策が今回発表した50GBの大容量データ定額プランであるウルトラギガモンスターだ。

注目すべき点は、30GBのギガモンスターは月額8,000円だったが、ウルトラギガモンスターは50GBに増えて1,000円安い7,000円となったことだ。
この価格下げによりヘビーユーザーはより安心して使えるようになるわけだ。

NTTドコモやauでは、一般認知もされ始めているMVNOによる格安料金プランや、それにあわせた低価格の料金プランがスタートさせているが、ソフトバンクは、両社とは異なる料金プランで対抗する。

実は、ソフトバンクには、スマートフォンを格安で利用したいユーザー向けとして、月額1,480円から利用できるワイモバイルブランドがある。
以前はワイモバイルを別の通信会社と扱う距離感があったのだが、最近では「ソフトバンクの格安スマホブランド」としてワイモバイルを積極的に紹介し、シナジー効果を高めている。

さらに、ワイモバイルを一定期間利用したユーザーにはソフトバンクへの切り替えを優遇し、大容量データ定額プランや最新のスマートフォンを利用したいユーザーを流出させないようにしている。

こうした体制により、ソフトバンクブランドでは、敢えて安いプランを提供する必要がなく、純粋にARPU(Average Revenue Per User)を高めることに専念できるというわけだ。




このウルトラギガモンスターは、家族や同居する人を対象とした「みんな家族割」を適用すると、
・2人なら月額5,500円
・4人以上(最大10人)なら月額5,000円
から利用可能となる施策も発表された。

4人家族ならそれぞれがデータ通信を50GB使えて、なおかつ5,000円で利用できるとなるので学生も安心だ。
一方で、50GBも使わない家族にとっては、あまりにも過剰なデータ定額プランとなる。

本来であれば、50GBという大容量を家族でシェアしたいところだが、ウルトラギガモンスターはあくまで個人向けのデータプランだ。

家族でデータをシェアする場合は「家族データシェア」(例:50GBで16,000円)の加入が必要となる。
この場合、4人家族のでは、ウルトラギガモンスターとの一人当たりの価格差が1,000円以内となるため、データ容量を考えると割安感が薄くなるため、なかなか悩ましいところだ。




現在ソフトバンクの料金プランは、
・データ容量5GBで5,000円
・プラス1,000円でデータ容量が一気増える20GB
となる。
データ容量が増えることにし対して割引率が高い一方で、データ容量1GBでは2,900円と安くなったという印象が薄い。

通常この各種データ定額プランに加えて、
・ウェブ使用料300円
・音声通話のためのプラン1,700円もしくは2,700円
これらが加算されるため、最低でも月額4,900円の料金が発生する。

ソフトバンクのデータ定額プランは、
・光などの固定回線を持たない学生
・外出先でテザリングを利用するユーザー
これらには最適な料金プランだ。
しかしデータをあまり使わないユーザーがお得に使うのであればやはりワイモバイルやMVNOを利用するのが良さそうだ。


執筆 mi2_303