食物繊維などが豊富なナッツ類は間食としても優れている【写真:photolibrary】

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間食は「悪」じゃない、公認スポーツ栄養士がオススメするコンビニ活用法は?

 9月に入り、食欲の秋を迎えようとしている。何かとカロリーが気になるシーズン、普段からスポーツを楽しんで体型を維持しようと心がけているビジネスパーソンでも、やってしまいがちなのは「仕事中の間食」だ。しかし、Jリーグの横浜F・マリノスやラグビートップリーグのパナソニックワイルドナイツなどの栄養サポートを手がける、公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏は「忙しく働く人ほど間食すべし」と言う。理想的な間食のとり方について、語ってもらった。

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 子どもの頃は当たり前に食べていたおやつ(間食)。でも大人になると、間食をとることに悪感を感じる方も多いようです。

 私はビジネスマン向けの講習会でも、間食の大切さをお話ししています。なぜなら、長時間の通勤や労働が当たり前の人にとっては、間食も大事な「食事」にあたるからです。

 一般的な食事は3〜4時間で消化吸収されます。ランチ後、20時、21時まで何も食べずに仕事をしていたら、どう考えてもエネルギー切れを起こした状態。集中力を保ち、精力的、効率的に仕事を進める上でも、実は間食はとったほうがいいのです。

 アンケートなどを拝見すると、間食が敬遠される理由の筆頭は「太るから」。でも、太るか太らないかは、何をどのように食べるか次第で変わります。単に好きな物を食べるのではなく、不足する栄養素やエネルギーを間食で補う。これを「補食」といい、スポーツ選手も当たり前に取りいれています。

 では、エネルギー(カロリー)と栄養素の観点から、何を選べばよいのか考えてみましょう。食事、食べ方に正解はないと思います。

適量は1日の総摂取エネルギー量の約10%…オススメはナッツ類?

 まず、エネルギーついて。嗜好品にあてるエネルギー量は、1日の総摂取エネルギー量の約10%が適量といわれています。デスクワークが中心の成人女性であれば1600kcal、運動習慣のある成人男性であれば2600kcalが1日のエネルギー必要量の目安になります。つまり、160〜260kcal程度になります。ちなみに「10%」にはアルコールも含みます。帰宅後の晩酌が楽しみ、という人は必ずその分も考えて、日中の間食の内容を考えます。

 次に栄養面。ビジネスマンにとって間食を摂る意味は、空腹感を和らげて仕事のパフォーマンスを維持することにあります。つまり、脳の栄養になり満足感を得られることが第一。そして、実はこれがとても重要ですが、食事だけでは不足しがちな栄養素や成分が補えれば、完ぺきです。

 つまり、糖質(炭水化物)や食物繊維、カルシウムや鉄といったミネラル分を含むものがベスト。食物繊維は便通をサポートすることで知られていますが、血糖値の上昇を抑え、満腹感が得られやすいのが魅力です。

 自宅から持参できるならばバナナや海苔を巻いたおにぎりがベスト。バナナは糖質、ビタミンのほか、食物繊維やミネラルが豊富なのでかなりおすすめです。唯一、かばんに入れて持ち歩く不安はありますが、今は生活雑貨のお店などでバナナ専用ケースも手に入るので是非、活用してください。

 コンビニエンスストアで買うならば、カットフルーツ、ヨーグルト、フルーツたっぷりのゼリーあたりがよいでしょう。また、無塩のナッツ類もいい。ナッツ類は食物繊維が豊富な上、血管を健康に保ち、血液の流れをよくするビタミンEや糖質をエネルギーに変えるビタミンB1が豊富。なかでもアーモンドと落花生はタンパク質含有量が高いため、腹持ちもよいのでおすすめです。

 間食は、食事と食事の間が4時間以上空いてしまう時に摂るよう心がけてみてはいかがでしょうか? その時はお腹が空いていなくても、計画的に間食を摂った方が、次の食事の時にドカ食いを防ぐのに役立ちます。おすすめの間食を一覧にしましたので、こちらも参考にしてください。

橋本栄養士が推奨する「間食におすすめの食品」一覧

【間食におすすめの食品】

・海苔を巻いたおにぎり、バナナ、カットフルーツ、ヨーグルト、ゆで卵、ちくわ、笹かまぼこ、フルーツ入りゼリー、スポーツバー(アミノ酸、食物繊維の含有量が高いもの)、ナッツ類、ミニアンパン、串団子、大福もち、カスタードプリン、ハイカカオのチョコレート

※甘いものは脂質の少ない物を選ぶのがコツ

長島恭子●文 text by Kyoto Nagashima

編集・ライター。サッカー専門誌、フリーランスを経て編集ユニット、Lush!を設立。インタビュー、健康・ダイエット・トレーニング・ヨガを軸に雑誌、WEBでの執筆や、ムック、単行本を企画・制作。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(共に中野ジェームズ修一著、サンマーク出版)など。