香港(CNN) 米グーグル傘下の動画共有サイト、ユーチューブは14日までに、北朝鮮の宣伝に使われていた複数のチャンネルを停止した。これに対し、そうしたチャンネルを北朝鮮情勢の分析に使っていた研究者などから不満の声が噴出している。

停止されたのは、北朝鮮の公式宣伝サイト「ウリミンジョクキリ」が運営していたチャンネルや、在日朝鮮人が運営する「Tonpomail」などのチャンネル。現在は、ガイドライン違反などを理由にアカウントを停止したという告知が掲載されている。

こうしたチャンネルで流れる北朝鮮の国営テレビなどの映像は、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の動向や兵器開発の進展状況など、北朝鮮の重要な展開を探る手がかりになっていた。

軍縮専門家ジョシュア・ポラック氏はツイッターで、「閉鎖された国の行動を追跡する取り組みが妨げられる。しかも最悪のタイミングで」と嘆いた。

北朝鮮研究者は、こうしたチャンネルに映し出されるあらゆる映像を解析してミサイルやミサイル装備に関する手がかりを探っていたほか、北朝鮮政権が国民に語る内容や、国外に向けて発信しようとする内容にも注目していた。

米ジョンズ・ホプキンス大学の研究者カーティス・メルビン氏はグーグルに宛てた公開書簡の中で、「北朝鮮のビデオは私たち外部の人間にとって欠かせない情報源だった」と指摘する。

ユーチューブが北朝鮮のチャンネルを停止した理由は不明。グーグルは13日現在、この問題についてコメントしていない。

メルビン氏は、北朝鮮政府とつながりのある人物や機関に対する米政府の制裁が原因かもしれないと推測している。