上司も舌を巻く!デキるビジネスウーマンの「常用ことわざ」辞典

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 例えば企画を通してくれない優柔不断な上司に「部長、モタモタしていると他社に先を越されますよ。前例がないからって躊躇していたら何も先に進みません」と言ってしまっては、アナタのやる気は空回りどころか「面倒な人」というレッテルを貼られてしまうかも知れません。

 しかし、同じ意味でもこのように言うとどうでしょう?

「部長、株を守りて兎を待つでは他社に先を越されてしまいます。身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ、多少のリスクは承知の上です。頭が動けば尾は動きます。どうぞご決断ください!」

 この勢いに圧倒され、重い腰を上げざるを得なくなりそうです。ワンアップを目指すなら、このように「ことわざ」を駆使してみるのはいかがでしょうか? ビジネスシーンを想定した「ことわざ」を見てみましょう。

■ミスをしたとき

「踏まれた草にも花が咲く」=逆境にあってもいずれ栄えるときがくる/「ごまめの歯ぎしり」=無力な人が、実力が勝る相手に対して力んで悔しがること/「庇を貸して母屋を取られる」=情をかけた相手に、自分の地位や財を奪われること/「やすりと薬の飲み違い」=早合点して大きな間違いを起こす/「千丈(せんじょう)の堤(つづみ)も蟻の一穴(ありのいっけつ)から」=小さな油断や誤りが元で大事を引き起こす

■無理難題を押し付けられたとき

「蟹は甲羅に似せて穴を掘る」=人は自分の力量に見合った生き方をするもの/「魚の陸に上がれるが如く」=自分の得意分野から離れてどうにもならない/「骨なしの腕ずんばい」=力のない者が能力以上に無理をする

■嫌な誘いを断りたい

「挨拶より円札」=言葉より金品をもらったほうがいい/「怠け者の節句働き」=普段怠けている人は、皆が休むときに働かなくてはいけなくなる/「慣れて後は薄塩」=人の付き合いは、親しくなって慣れたら一線を置いたほうがよい

■人を褒めるとき

「香り松茸味しめじ」=三流と思われたものにも、優れた点がある/「山高きが故に貴(たっと)からず」=本当の価値は見かけだけでなく、実質が伴ってこそ尊ばれる/「塵を結んでも志」=ささやかな贈り物でも、贈る人の真心は表されている

■仕事が遅いと指摘されたとき

「先勝は糞勝(さきがちはくそがち)」=勝負事で最初に勝つのは本物ではない事。勝負を続けるために、相手にわざと勝たせる場合もあるので油断してはいけない/「竜頭蛇尾(りゅうとうだび)」=初めは勢いが良いが、終わりのほうになると振るわなくなること/「細工は流々仕上げをご覧じろ」=仕事のやり方は様々なのだから、途中でとやかく言わず、出来上がりを見てから批判して欲しいということ

■時間の無駄を指摘したい

「小田原評定」=長引くだけで結論の出ない議論/「下手の考え休むに似たり」=よい知恵も浮かばないのに時間を費やしても休んでいるのと同じで無意味

 どうでしょう? 日頃、言いたいけど言えないようなシチュエーションに当てはまることわざがあれば、ひとつピシャリと放ってみては。相手も思わず反論できないかも知れません。ただし、間違った場面で使うと大恥どころか、アナタの株を下げる事になりかねないので、意味を確認してから使いましょう。

 例えば「画竜点睛を欠く(がりゅうてんせいをかく)」は、「素晴らしい絵なのに、重要な目を描き忘れたためにダメにしてしまった」という意味なので、自分のミスの言い訳に使うと自画自賛の意味になってしまいますのでご注意を。