【ニューヨーク=上塚真由】国連のグテレス事務総長は13日、12日の第72回国連総会開幕を前に国連本部で記者会見し、「国際社会の最も重大な懸念」として、ミャンマーのイスラム教徒少数民族ロヒンギャをめぐる問題と、北朝鮮の核・ミサイル開発問題を挙げた。

 グテレス氏は、ロヒンギャ問題でミャンマー当局に対し、「軍事行動と暴力の停止」のほか「法の支配の維持や、避難民の帰還の権利尊重」を求めた。

 また、北朝鮮については「朝鮮半島や周辺に大きな不安定と緊張を生み出した」と指摘。「安全保障理事会の結束は重要だ」と述べ、11日に採択された安保理の北朝鮮制裁決議を評価した。

 グテレス氏は、ロヒンギャ問題について「人道状況は破滅的だ」と指摘。隣国バングラデシュに避難した難民は38万人近くに上ったとし、各国に人道支援を呼びかけた。また、ミャンマー治安部隊による市民への攻撃も報告されているとし、「とても容認できない」と強い言葉で非難した。

 安保理も13日にロヒンギャ問題をめぐる非公開の緊急会合を開催。会合後、議長国エチオピアのアレム国連大使は、「(ロヒンギャが居住する)ラカイン州での暴力を終わらせるため緊急の対応を要請し、治安活動中の行きすぎた暴力の報告について懸念を表明する」との声明を発表した。

 ミャンマー当局は、ノーベル平和賞受賞者でもあるアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相の国連総会への出席取りやめをすでに発表。ロヒンギャ問題をめぐる国際社会の批判は高まる一方だ。