■焦点は野党 統一候補を模索

 自民党県連の5区支部は13日、同党の長島忠美元復興副大臣の死去に伴う衆院新潟5区補欠選挙(10月10日告示、22日投開票)に、前知事の泉田裕彦氏(54)を擁立する方針を決めた。

 同党県連内には根強い異論があるものの、県連としては地元の意向を尊重する構えで、党本部も「勝てる候補」として強く推していることから、泉田氏が公認候補となるのは確実とみられる。一方、民進党など国政野党の共闘態勢は固まっておらず、高い知名度を誇る泉田氏に対抗できる候補を野党側が擁立できるかが今後の焦点となる。

 長岡市東坂之上町の長岡グランドホテルで自民党県連の5区支部が13日開いた選考委員会にあたり、出馬の意思を示していた皆川雄二氏(50)ら県議3人らは、県議側の候補を宮崎悦男氏(50)に一本化することを決めた。

 その上で泉田、宮崎両氏のどちらを推すかが選考委で話し合われ、選考委の皆川委員長に代わり、委員長代理として会合の進行役を務めた長岡市の五井文雄市議が泉田氏を指名する判断を下した。

 会合後、宮崎氏は「重く受け止め、判断に従いたい」と言葉に詰まりながら報道陣に語り、悔しさをにじませた。

 五井氏は取材に対し、泉田氏を選んだ理由について「県全体を知り、人脈もある。短期決戦では知名度と勝負強さが必要だ」と説明。また、擁立の方針を電話で泉田氏に伝えたところ「がんばります。しっかりやります」と応えたと記者団に明かした。

 知事在任の終盤に同党県連側と軋轢(あつれき)を生み、柏崎刈羽原発(柏崎市、刈羽村)の再稼働に慎重だった泉田氏の擁立には、県連内の一部では反発が根強い。長島氏の後援会長を務めた5区県議団長の星野伊佐夫氏は「本人が今後、どれだけ汗を流すかでしょう」と語り、出馬に理解を得る努力を泉田氏に求めた。

 一方、自由党県連の森裕子代表は取材に対し「泉田さんは倒すべき相手となった。国民の生活を第一とする立場の人たちが結集し、しっかり戦っていく」と語り、全野党と市民、連合新潟で統一候補の擁立を目指す考えを強調。さらに「共産党との共闘を確認することが重要だ」と言及し、昨年の参院選や知事選と同様の態勢を整えることに注力する考えを示した。

 民進、社民、自由の各県連と連合新潟は16日に会合を開き、調整を進める。 (松崎翼、市川雄二)