マンガ家でありながら、整理収納アドバイザーの世界に足を踏み入れ、さまざまなお宅をウォッチングし続ける葛西りいちさん。独特の観察眼と思考で、インテリア&整理収納の世界では常識とされていることに疑問を呈してきました。今回のテーマはロボット掃除機について。掃除と収納、じつはとっても結びつきが強いのです。というのも、家事をラクにするためには、掃除がしやすいように収納をすることが大切だから。はたして葛西さんは、ロボット家電をどう見る?ロボット家電は「家電好きの道楽」にすぎない!?

こんにちは、葛西りいちです。ごぶさたしております。じつは今春、父が倒れまして同居を開始いたしました。リハビリに励む父を見守りつつ、一気に6人家族となったため家事に追われる毎日です。では、今回も整理収納アドバイザーは見た! おつき合いください。

皆さんお掃除ロボットなる家電をお使いでしょうか? はやっていますよね。掃除機タイプのものだけでなく、今や床ふきまでしてくれるものがあります。キレイ好きの方が多い、この整理・収納の世界と愛称がよさそうですが…。


基本的にあのタイプのお掃除ロボットは、近年の新築に多いバリアフリー住宅であることが第一条件かと思います。古い間取りで、しかも段差あり…といった住宅には向かない代物です。また、実際に私がお伺いしたなかでお掃除ロボットのあるご家庭は「整理・収納がすでに趣味の域であり、より高めたいと思っているお客様」に多い傾向でした。本当に足の踏み場も困って…というご家庭には、あの手のお掃除ロボットは使い物にならないからかもしれません。

そしてこの手のロボットは基本的に「道楽」です。「主婦の道楽」じゃありません。「家電好きの道楽」という部類です。お掃除ロボットはどうしても必要なもの…という家電ではなく、普段は自分で掃除しているけど、うちはバリアフリー住宅だし、自分が忙しいときの代わり、くらいの位置づけなのです。これがあれば掃除がラクになるかもと錯覚するママさんと、とにかく家電が好きなパパさんの心を見事に狙い撃ちした「うまい」商品なのです。壁をはって棚のホコリをとってくれるロボがあれば…

また、もうひとつの条件として同じ整理・収納でも「棚好き」「箱を重ねて置く」…という「見せる収納」の人にも向きません。家具や収納具類が少ないことも、この手の家電をフルに使いこなす条件です。

もちろん私はこの手の家電を持ってません。お金がないから、というのもありますが、私はああいうロボットは信用していないからです。目で見て掃除機をかけ、ぞうきんまたはワイパーなどでふきとる。これがもっともとりこぼしがないし、じつはいちばん早い方法と信じています。

ただ、壁をはって棚の上のホコリもとってくれるお掃除ロボットがあったら買うと思います。そのままエアコンのフタもあけてフィルターのホコリもとってくれて、電灯のホコリもふいて、たまったゴミを自分で捨てに行ってくれて、机の上に上げた椅子もおろしてくれて、移動させておいたラグを元通り敷いてくれれば…ですけどね。

【葛西りいち(かさいりいち)】
漫画家。結婚とともに整理収納に目覚める。2015年に整理収納アドバイザー2級を取得。1級所持の先輩にくっついていってアシスタント的なことをやったり、家事代行の仕事をちらほらやりつつ現在1級取得を目指し勉強中。近著に『零戦少年』(秋田書店)、『へっぽこママはギブ寸前!!』(ぶんか社)、ほか。