かつて「幸福」という名の駅があった!幸福行きの切符、今でも手にできるって知っていますか - 【鉄道いまむかし】

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皆さんこんにちは。これから毎週、鉄道に関することについてお伝えする連載を続けていこうと思っています。ただしそうであると言っても、お届けしたいのは鉄道ファンではなく、「ちょっと鉄道に興味があるけど、何となくマニアっぽい」「敷居が高いのではないか」と感じている方に向けて、気軽に鉄道を楽しむためのヒントをお伝えしていきたいと考えています。

第1回目は「幸福行きの切符」です。

昭和40年代前半に「愛国−幸福」という切符が流行しました。
40代以降の方なら覚えている人も多いと思います。

30歳以前の方には、「何それ?」と思う人も少なくないでしょう。

今回はその「幸福駅」にスポットを当ててみることにします。

幸福駅は、旧広尾線の駅でした。
NHKの「新日本紀行」で紹介されて以来、ブームが巻き起こることになります。
「幸福駅の公式ホームページ」によると、この放送のあと、東京の雑貨業者が広尾線の赤字を助けようと、幸福駅の帯広よりにある「愛国」駅と合わせて切符を制作して「愛国−幸福」の切符を発売しました。

この切符、1972年には7枚しか売れていなかったのですが、ブームの到来により1973年には300万枚、以降4年間では1000万枚が売れたといいます。
かくいう筆者もそれを買い求めた口です。


駅に保存されているディーゼルカー



当時の駅で使われていた時刻表


広尾線は、残念ながら1987年に廃線となってしまいます。
しかし、今でも駅舎は同じ場所に保存され、その前にある土産物店では「愛国−幸福」の切符レプリカを買うことができます(正式な切符としては使えません)。

また広尾線の廃止後に代替路線として引かれた、帯広から幸福駅に至る十勝バスでは、今でも幸福行きの“硬券”を販売しています。

幸福駅へ行こうと思った方は、そのままバスに乗らずにバスセンターで切符を求めることをオススメします。

降りる時に運転手さんに言えば、「幸福行きの切符」を持ち帰ることも可能です。


十勝バスが発行している切符


なお現在の幸福駅は、老朽化のため、2年前の2013年に建て替えられました。

秋の北海道を訪れる機会があれば、一度訪ねてみてはいかがでしょうか。

幸福駅の公式ホームページ


今藤弘一