左から阮光民氏、鄭麗君文化部長(文化相)

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(台北 13日 中央社)台湾の漫画業界で最高栄誉とされる「ゴールデンコミック奨」(金漫奨)の第8回授賞式が12日、台北市内で行われた。漫画家の阮光民氏(44)が「用九柑仔店1」で最高賞の年間漫画大賞と青年漫画賞のダブル受賞を果たした。

金漫賞は台湾の国産漫画の育成を目的として政府が創設。今回は漫画大賞のほか、新人賞やクロスメディア展開賞、漫画編集賞、児童漫画賞など10部門が設けられた。合計賞金は195万台湾元(約713万円)。応募件数は過去最多の209件で、その中から22件がノミネートされた。

2部門を受賞した「用九柑仔店1:守護暖心的所在」は、「柑仔店」と呼ばれる台湾の昔ながらの万屋(よろずや)を通じて、若者の成長と人生における学びを描いた作品。作者の阮氏は、将来的に柑仔店が消える時代が来るかもしれないと危惧した上で、「創作者は歴史の架け橋としての役割を果たす存在。漫画を通じて、かつてあったことを歴史として残したい」と漫画制作に込める思いを明かした。また、同作の制作時、経済的に困窮しており、一度は完成を諦めようと思ったこともあったと告白。「ダブル受賞で、賞金を獲得できたことが何より。これから半年間、お金に困らなくて済む」と笑った。

特別貢献賞は、台湾の漫画産業が最も困難な時期に出版社を創立し、人材育成などによって台湾の漫画史に大きく貢献したとして、漫画家の許貿淞氏(80)に贈られた。

授賞式には、蔡英文総統も出席。蔡総統は漫画やアニメーション産業の発展を重視する姿勢を示し、創作環境の整備や作品発表ルートの多元化、ACG(アニメ・漫画・ゲーム)産業の育成強化など6つの政策を発表した。

金漫賞は今年、初めて規模を拡大し、11、12日の2日間にわたって商談会や国際シンポジウム、産業ビジネスマッチング会などを開催した。

(楊明珠)