呪われた2日目!?宇良と高安(写真)は相次いで負傷して退場した

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 大相撲秋場所(東京・両国国技館)は上位番付に故障が続出する異例の事態となって混乱している。2日目(11日)に初優勝を狙う大関高安(27)、西前頭4枚目の宇良(25)が相次いで負傷。ともに車いすで退場する衝撃的な場面が連続した。2人とも3日目から休場することが決定。3横綱1大関が休場するのは1999年春場所以来18年ぶりで、ほかにも序盤から苦戦する人気力士が目立つ。揚げ句に日本相撲協会の懸賞のつけ忘れというボーンヘッドも発覚。人気沸騰中の大相撲だが、一転凋落とも背中合わせだ。

 おはらいをしてもらった方がいいのではないか。

 まずは小兵の業師で人気のある宇良が、幕下時代から通算1勝6敗だった苦手の貴景勝に一気に突き出され、この際、痛めていた右膝を悪化させた。

 「膝がずれた。あー、終わった…」と悲痛な声。車いすで診療所へ向かった。先場所の名古屋場所で右膝を痛め、「せっかく伸びてきた個性派なのに、無理をさせれば力士生命に関わる」(協会関係者)と休場を勧める声が上がっていたが、最悪の事態に。休場は2015年春場所の初土俵以来初めてとなる。

 さらに、その4番後に大きな衝撃が待っていた。優勝候補に挙げられていた高安が、小結玉鷲(32)に一気に押し出された。このとき高安は右太腿を痛め、勝った玉鷲も右足首をひねって、いずれも動けなくなるダブルノックダウン。玉鷲は足を引きずりながら自力で引き揚げたが、高安は車いすを呼ぶしかなかった。

 結局、翌日の12日に高安も「右大腿筋群損傷で3週間の安静加療を要する見込み」との診断書を日本相撲協会に提出し、休場となった。15年秋場所以来2度目の休場で、再出場はしない意向。11月の九州場所は初のかど番となる。

 場所前から、白鵬、稀勢の里、鶴竜の3横綱の休場が決まったが、その後も負の連鎖が止まらない。大関は3人のうち、高安を除いた2人はいずれもかど番で、両膝に爆弾を抱える照ノ富士(25)は連敗スタートでいきなり崖っぷちに追い込まれ、1勝1敗の豪栄道(31)も予断を許さない。

 しかも、関脇の嘉風(35)と御嶽海(24)、小結の栃煌山(30)がともに2連敗スタート。

 イケメン力士の前頭14枚目・遠藤(26)も、先場所に左足首を痛めて休場し、場所後に内視鏡による遊離軟骨除去手術を受けた。今場所も2日目まで1勝1敗で、万全の状態にはほど遠い。

 異常な故障者続出には、「本場所と本場所の間に行われる巡業が過密日程になっているせいだ。最近の相撲人気で引っ張りだこ。協会の懐は潤うが、力士たちはバス移動が多く休む暇もなく疲弊している」(某親方)との指摘がある。

 今場所の前売りチケットは8月5日の発売日にわずか50分で全15日分を完売しており、協会は当面痛くもかゆくもないが、人気にあぐらをかいているようだと、一気に凋落する危険と背中合わせだ。

 この日、土俵に近い「たまり席」で観戦した美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長(72)は、11本の懸賞をつけていたが、日本相撲協会のミスで反映されていなかった。

 高須氏は前頭13枚目の錦木(27、にしきぎ)に3本、同7枚目の勢(30、いきおい)に5本、結びの一番に3本の懸賞をつけ、「高須クリニック」の懸賞旗が土俵に上がることになっていた。

 ところが、まさかの大トラブル。懸賞を出した企業や団体の名前は、観客に配布される取組表にも掲載されるのだが、高須氏によると「一緒に見ていた(パートナーで漫画家の)西原(理恵子氏、52)から『かっちゃん、(取組表に)懸賞出てないよ』って言われたんです。どうしたんだろうと思ってウチの広報を通して相撲協会に問い合わせたら、『向こうの手違いで付け忘れたそうです』っていうんですよ」。

 実は初日も懸賞を出していたが、こちらも忘れられていたというから、「もう、ブチ切れましたよ」と話すのも無理はない。高須氏は相撲を観戦しながら、ツイッターに「今からの取り組みに間に合わせないなら、ただではおかない! 怒り狂うかっちゃん なう」などとツイートした。

 「向こう(相撲協会)から直接おわびの電話がかかってきました。勢の取組からは懸賞旗が出てきたので、その点はよかったですが、錦木の取り組みには間に合わなかったので『自分はもらえてない』と傷ついてないか心配してます」

 ひとまず協会に対してはツイッターで「懸賞旗間に合わせようと凄く頑張ったみたい。とりあえず許す」と寛容な姿勢をみせた。

 何かとドタバタの秋場所。優勝争いはいったいどうなるのか。藤島審判副部長(元大関武双山)は「こんな場所は初めて。ベテランの琴奨菊(前頭筆頭)や、阿武咲(おうのしょう、同3枚目)らの若手にもチャンス到来。とんでもない力士が優勝するかもしれない」とみる。高須氏は「高安がつぶれちゃって、(唯一順調な)日馬富士も全盛期ほどの力がない。僕が応援する勢が優勝する可能性も考えられると思いますね」。

 ニューヒーローが出現するなら混戦も歓迎だが、低レベルの争いに終わるようなら、ファンはすぐに離れてしまうだろう。