ヨーロッパ中の起業家が集まってくるDLD

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 2005年から毎年9月、欧州では「DLD」というスタートアップの祭典が開催されている。DLDは、Digital Life Designの頭文字をとったものだ。

 イスラエルでは2011年から、イスラエルの著名起業家ヨッシ・バルディ氏が陣頭をきって始まった。今年で7回目になる。

 この1週間、中東のシリコンバレーイスラエルに、マイクロソフト、グーグル、アマゾン、GM、Facebookなど多国籍テクノロジー企業のライトパーソン、現地のスタートアップ、VC、エンジェル、ハイテク企業の関係者が一堂に介すイスラエル最大のハイテク業界のイノベーションフェスティバルである。この1週間は、テルアビブ市全体がハイテクハブとなり、世界中からイスラエルに注目が集まる。

◆イスラエルに世界中から日本人が集結

 今年はこのDLDの開催期間の週であった、9月第2週(3〜7日)に150〜200人程度の日本人が世界各地から集結した。日本は、民間の何社と横浜市や福岡市がデリゲーションを組み恐らく、それだけでも、100人程度いただろう。そのほか、欧州、シンガポール、米国本土からも多数の日本人が駆け付けていた。

 ここまで、多くの日本人が一堂に介したことはなかっただろう。

 5日夜、在イスラエル日本大使館主催の大きなイベントのネットワーキングが終わった後、テルアビブで今年できた話題のラーメン店「てんてん」に行ったが、その店の半分以上が日本人であった。(何人かは当然知り合いである。)

 さて、このDLD期間中にイスラエルに来るメリットは、短期間に効率的に人に会えるということである。期間中、私が把握しているだけで、50程度のミートアップが開催された。すべてを回ることは勿論、できないので、自分の興味関心のイベントを事前に調べて参加してみるというのがまず一歩で、初級。

 この期間の少し前にイスラエル入りし、興味があるスタートアップや、現地のVC等を訪問して、ディスカッションしたりすると「こういうイベントがあるが、知っているか?」とくる。「知らない」と答えると、「関係者だけで開かれるクローズドのイベントがあるから、来ないか?」と言われる。これで、関係者しか入れないイベントに入れるようになると、中級。

 ただ、念のため付け加えておくが、訪問先で誘われる場合は、そのテーマにおいて面白いことをやっている人だと先方に思ってもらうことが必須条件で、誰しもが誘われるわけではない。こういうイベントは、ヘブライ語だけで開催されていることもあるので、ヘブライ語のガイドがいないと厳しいこともある。

 上級は次の機会にする。

◆アフリカに投資してくれ!

 さて、DLD開催期間中は会場は勿論、ロスチャイルドストリート周辺で30程度のミートアップが開かれている。当然海外からの参加者も多く、私は今回、タンザニア、ケニア、エチオピアなど、アフリカ勢から多く声をかけられた。

 彼らから、「アフリカに投資してくれ」と言われたが、私はそんなお金を持っていないので、「あなたのことを私の知り合いに話して、そういう人がいたら紹介するよ」とでも言わないと、話が切れない。

 また当日、DLD会場でサムスン、マイクロソフト、アマゾンなどが開催しているイベントの登録に並ぶが、待ち時間が長いと前後の人は必ずと言っていいほど、話しかけてくる。今年は、3つの登録の間に5人に話しかけられた。1分程度で自己紹介をし合い、何かあったら連絡するよというパターンである。ただ、私から連絡したこともなければ、先方から連絡がきたこともない、ここからビジネスに至ったことは、私はまだない(笑)

 これは一部であるが、ここに参加すればいずれにしろ人に会う機会が次々と増えていく。

⇒【写真】はコチラ https://hbol.jp/?attachment_id=150769
 来年以降DLDに来ようと思う方は、名刺は100枚程度持ってきてもすぐなくなるので、200枚程度は持ってきた方が賢明だと思う。(続く)

【加藤 清司】
株式会社イスラテック代表取締役。1980年静岡県浜松市生まれ。2006年、「ある技術」に注目しそのルーツを調べ、イスラエルへと旅立ち2か月過ごす。現在、日本を代表するテクノロジー企業を対象に、イスラエルのスタートアップとのアライアンスを支援。2017年1月、『スタートアップ大国イスラエルの秘密』を出版。