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あらゆる大きな技術的変化が予測もつかない結果をもたらす

そもそもの構想段階では、インターネットは単にメールを使うためのプラットフォームだった。しかしAmazonやGoogle、Facebookなどの企業が現れるようになり、我々がメディアを入手し、消費する方法を変えるという予期しない結果に行きついた。都市部の不動産は駐車場やガソリンスタンド、ディーラーなどの、自家用車を保有するという今日のモデルに深く結びついている。そしてインターネットがたどったのと同じように自律運転による交通手段は我々の都市生活を根本から変えるものだと考えられる。

交通手段の変化にともない、余剰なものが付き物の不動産の中から出てくる新しい製品やサービス、そしてそれらが不動産市場に及ぼす影響などを見通すことは誰もできない。自律運転車により通勤時間を生産的なものに変えられることから、人々は都市から離れて暮らすようになるのだろうか? あるいは駐車場が要らなくなることから都市部の物件が安くなるのだろうか?

ちなみに個人的に期待したい、今後の交通手段の結論だが、短距離フライトなどはどうなるだろう。これまで通りサンフランシスコからロサンゼルスまで飛行機で移動するのだろうか、それとも豪華なベッドとNetflixが備わった、ビジネスクラスよりも華やかな自律運転車で移動するようになるのだろうか? 自信を持って言えるが、2040年までにはそれよりもっと予期していない、新しい結果が自律運転車によってもたらされることだろう。

 

では何故それは恐ろしいものなのか?

2040年に訪れる自律的な交通手段は、今ある製品やサービスも、時代のこの急激な変化に即したものであり続けることを求められる。困るのは自動車受託業者だけでは無い。自動車の保険業者やローン業者、燃料を扱う業者、ディーラー、駐車場のオーナー、部品業者も同様である。こうした予見される変化が及ぶ範囲だけでも現在の経済規模は2兆ドルだ。これら業者に問題が起これば、それは周りに波及、連鎖反応を起こし恐ろしい影響はパニックを招く。

そしてこの2兆ドルは恐ろしい話だが、消費者や新規・既存の業者間で再配分されることになるだろう。前述の業界で昔からいる優秀な業者の中にはこの変化に対応すべく動き出しているものもいる。だが、考えたくないが、多くはこの変化に対応するということができないだろう。

2040年に備えてスタートアップ企業と手を組み、大きな変化が実際に訪れる前にそれを想像できる変革者の存在で企業を補強することは、既存の業者が変化の中で生き抜いていくうえで重要なことである。かたやスタートアップ企業の設立者やベンチャー投資家にとっては、自律運転車の進化は十億ドル規模の企業がいくつも生まれる大きなチャンスを生む。UberやLyftは手始めに過ぎない。

著者は科学者からベンチャー投資家に転身し、Draper Nexus社でデータ、オートメーションAIそのほかの先端技術に着目している。またAIを使いドライバーの安全や、OEM業者や保健業者向けに路上場面のアナリティクスを実現する車載カメラを扱うNauto社への投資も他者と共同して進めている。この投資で学んだことを通じて、自律運転の交通手段についての投資アプローチを作りあげていっている。

DEEPAK JAGANNATHAN
[原文4]