英下院は12日、現在国内に適用されている欧州連合(EU)法の適用を廃止する法案を賛成多数で可決した。EUからの2019年春の離脱に向け、メイ政権は今後、離脱関連法案の審議を本格化させる考えだが最大野党・労働党のほか与党内にも慎重意見があり、先行きは見通せない。

 法案は、EU法の英国での適用を廃止し、その内容をすべて国内法に置き換えるもの。票の内訳は賛成326、反対290だった。労働党の議員の多くは「政権に不当に大きな裁量を与える」などとして反対票を投じたが、与党・保守党と閣外協力する北アイルランドの地域政党・民主統一党(DUP)は賛成に回った。法案は今後、下院の委員会で詳細に審議され、上院に送られる見通しだ。

 労働党は、離脱後も当分は無関税で自由に貿易ができるEUの単一市場に残る「穏健離脱」を主張。移民規制を優先して単一市場から完全離脱する「強硬離脱」を掲げるメイ政権の方針を批判している。(ロンドン=津阪直樹)