■長岡技科大と企業、共同開発

 長岡技術科学大(長岡市上富岡町)のレスキュー安全工学研究室と、同市内の鉄工業者など約10社でつくる「ながおか次世代ロボット産業化機構」(Nexis−R(ネクシスアール))が、災害用ロボットの開発に取り組んでいる。

 さまざまな形の物をつかめるように工夫したアームで、重さ約10キロまでの障害物などを持ち上げられるのが特長。頻発する災害の現場で人命救助などに役立てようと、早期の実用化を目指している。(松崎翼)

 メンバーらは平成16年の中越地震を契機にロボットの共同開発に乗りだし、21年に同機構を発足させた。

 改良を重ねてきたロボット「R5・0」は高さ19センチ、全長56センチ、重さ30キロ。呼吸から排出される二酸化炭素を感知するセンサーや熱をとらえるカメラを搭載し、救助を待つ人を見つける機能も備えている。

 愛知県内で今年5月に開かれた「ロボカップジャパンオープン」に参加し、危険物の認識能力などを評価され準優勝。7月の世界大会ではベスト8に入った。

 8日には専用施設を持つ五泉市粟島の市消防本部の協力を得て、運用実験を実施。積み重なったがれきの中から人を見つける作業で、ロボットはキャタピラを駆使して段差をスムーズに上り、見守った同本部の救助隊員らから「すごい」と驚きの声が上がった。

 市販のゲーム機のコントローラーを使い、遠隔操作で行うロボットの操縦を隊員も体験。風間淳さん(24)は「実際に操縦してみると難しかったが、現場では人が入れない狭い空間もあり、実用化されれば救助隊員はかなり助かる」と期待を寄せた。

 災害現場に近い環境で行った実験結果から得たものは少なくない。開発に携わった長岡技科大の研究員、蓮實(はすみ)雄大さん(29)は「今後は操縦がしやすいように改良し、できるだけ早く実用化したい」と話した。