昨年7月、入所者19人が刺殺されるなどした相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」の再建をめぐり、園の家族会が施設のあり方について入所者家族らの意向を確認するアンケートを実施していた件で、約70人の家族らが、現在地の津久井を希望していることが12日、関係者への取材で分かった。

 関係者によると、アンケートは入所者約130人の家族らを対象に実施。「現時点での最善の暮らしの場はどこか」などと問う内容で、回答の選択肢は「津久井やまゆり園」「芹が谷園舎」「グループホーム」など5つで、約70人が「津久井やまゆり園」と回答。約10人が「芹が谷園舎」と回答し、残りは無回答などだという。

 また、家族会が11日、施設を運営する社会福祉法人「かながわ共同会」を、現在の指定管理期間である平成36年度までは運営主体とすることや、施設の早期改修などを改めて県に要望したことも判明。関係者は、「家族会は共同会を信頼している。せめて現在の指定管理期間中は運営をお願いしたいというのが総意」としている。

 施設の建て替えをめぐっては、県が当初、32年度までの建て替え完了を予定していたが、障害者団体などから地域の小規模施設に入所者を移すべきだとの意見が相次ぎ、建て替えの是非を再検討していた。

 県が8月下旬に公表した再生基本構想案では、現在地と、利用者が仮移転している横浜市港南区の「芹が谷園舎」周辺の2カ所に計120人分の居室を備える小規模施設を33年度に開設。既存の県立施設も活用して全利用者の居室を確保する予定で、10月にも正式な再生基本構想を策定する。

 同案について家族会は「希望がかなうよう施設の定員枠を確保してほしい」と訴えている。