米デビュー戦で6度目の防衛に成功した井上尚弥【写真:Getty Images】

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衝撃米デビューで注目は次戦の相手、アンカハスか、ソールンビサイか…

 ボクシングのWBOスーパーフライ級タイトルマッチ12回戦(米カリフォルニア州)で同級7位のアントニオ・ニエベス(米国)を下し、6度目の防衛に成功した井上尚弥(大橋)。米デビュー戦で圧巻のTKO勝ちを収め、世界に衝撃を与えた24歳だが、注目されるのは今後の戦いの行方だ。

 完全無欠のモンスターは誰を次の“餌食”にするのか。圧倒的な勝利を演じた今、ファンの視線はこの一点に集中している。

 期待されるのは、スーパーフライ級での統一戦だ。4人いる王者のうち、有力なのはIBF王者ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)か。7月に帝里木下(千里馬神戸)を7回TKO勝ちで下し、2度目の防衛に成功。英雄マニー・パッキャオと同じプロモーションズ所属の25歳は格好の相手だ。

 しかし、最も望まれる相手は、井上と同じ日にWBCスーパーフライ級タイトルマッチを制したシーサケット・ソールンビサイ(タイ)だろう。

「大勝負が期待される」…海外メディアの注目はソールンビンサイの実現

 井上が標的としていた世界1位の英雄ローマン・ゴンザレス(ニカラグア)を圧倒。次戦相手が確定的との見方もあるが、海外メディアも「大勝負が期待される。ソールンビサイを視界に捉えている」と実現に期待を寄せている。

 ただ、ランク的には格下に当たるとはいえ、世界トップランカーがニエベスがろくに攻撃せず、逃げ回るほどの圧倒的な強さを米国からアピール。当然、誰にせよ次戦も強敵しか対戦する余地がないために敬遠され、相手選びが難航する可能性もある。

 ファンの間では、いずれバンタム級に階級を上げ、3階級制覇が期待されている。ニエベス戦では、5回でダウンを奪った左ボディが米専門メディアから「なんてボディショットなんだ」「崇高な左フック」と絶賛を呼んでいた井上。果たして、次に拳を交える相手は誰となるのか。

 日本のみならず、世界が注目している次なるゴングが楽しみでならない。