【CLグループA展望】突破は堅いユナイテッド、対抗にベンフィカ

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▽グループAは、昨季のヨーロッパリーグ(EL)王者であるマンチェスター・ユナイテッドを筆頭に、ポルトガル王者のベンフィカ、スイス王者のバーゼル、そして予選から勝ち上がってきたロシアリーグ2位のCSKAモスクワが同居。ユナイテッドにとっては組みしやすいグループになったと言えるだろう。

◆編集部予想
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◎本命:マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)

○対抗:ベンフィカ(ポルトガル)

△連下:バーゼル(スイス)

△連下:CSKAモスクワ(ロシア)◆戦法熟知のモウで首位通過へ〜マンチェスター・ユナイテッド〜
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▽EL王者のマンチェスター・ユナイテッドが突破の大本命だ。チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメントからは2013-14シーズン以降遠ざかっているが、ここではクラブとしての経験値が違う。また、チームを率いるモウリーニョ監督は2003-04シーズン以降、チェルシーでシーズン途中に解任された2シーズンとEL参戦の昨シーズンを除いて、全てベスト16以上に進出。そのうち8シーズンはベスト4以上の成績を収めており、欧州での勝ち抜き方を熟知している。

▽チーム自体もプレミアリーグで開幕3連勝を記録したとおり仕上がりが早い。新加入のマティッチとルカクは早々にフィットしており、ここまでプレミアリーグで出番がないリンデロフに関しても、欧州での戦いならばより好パフォーマンスが期待できる。過酷なプレミアリーグを戦いながらロシアへの遠征がある点は懸念材料も、多くの勝ち点を取りこぼすことは考えにくく、この相手関係ならばグループステージ首位通過は堅い。

◆戦力ダウンも2位争いで優位〜ベンフィカ〜
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▽2番手争いではベンフィカが頭一つ抜けている。GKエデルソン、DFリンデロフ、DFセメドを売却した一方で、獲得した主な選手はFWセフェロビッチやレンタルでのFWガブリエル・バルボサ、同じくDFドウグラスとやや物足りない。守備陣の主力が一気に抜けて戦力ダウンは否めないものの、それでもバーゼルやCSKAモスクワに比べれば、戦力値で優位な状況。プリメイラ・リーガでも開幕からの5試合で4勝1分けと上々のスタートを切っており、チームのムードは悪くない。MFガイタンの後継者と評判のMFセルビら活きのいいタレントも擁しており、順当に行けば2位通過だろう。

◆ファン・ヴォルフスヴィンケルに期待〜バーゼル〜
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▽バーゼルはCSKAモスクワと共に2位の座を狙いにいくことになるだろう。今夏の目立った補強では、フィテッセからFWファン・ヴォルフスヴィンケルを獲得。ここまでのスイスリーグでは、開幕戦で強豪ヤングボーイズに敗れてから3連勝を記録したものの、ここ3戦は2分け1敗と調子が悪い。それでも、期待がかかるのは、やはりファン・ヴォルフスヴィンケルだ。早々にフィットした元オランダ代表FWは、目下のところ公式戦6試合連続ゴール中と既にサポーターの心を掴んでいる。初戦、オールド・トラフォードでのアウェイ戦で1ポイントを取れるようならば、ベンフィカのライバルとなる可能性も大きく高まる。

◆地の利を生かしてどこまで〜CSKAモスクワ〜
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▽プレーオフでヤングボーイズを退けて本戦出場を決めたCSKAモスクワだが、ここでは厳しい戦いが待っている。DFイグナシェビッチやDFアレクセイ・ベレズツキ、DFヴァシリ・ベレズツキのベレズツキ兄弟といったベテラン勢が健在の最終ラインは国内で堅い守備を見せているが、欧州の舞台ではスピード面での不安が残る。CLは5年連続の出場とこの舞台に慣れている点はプラス材料だが、地の利を生かしたホーム戦でポイントを稼いで、どこまでやれるかといったところだろう。