日本統治時代の旧鉄橋、取り壊しの運命から一転、保存・活性化へ/台湾

二層行渓橋は、台南市と高雄市の境界を流れる二仁渓(旧名:二層行渓)に架かる全長約240メートルの鉄橋。1931年に竣工し、2014年、新橋開通とともに83年の歴史に幕を閉じた。日本統治下の台湾で建設された複線鉄橋で現存するのはここだけであること、当時から鋼板が一度も交換されていないことなどから、同年、台南市の古跡に指定された。
しかし、台鉄は本来、旧橋が新橋の安全に影響することなどを懸念し、撤去を主張。保存を求める文化部や地元の人々との間で存続を巡る協議が持たれてきた。その後台鉄の態度が軟化、11日の視察で、保存・活性化に向けて努力することで一致した。安全面については台鉄が予算を編成してメンテナンスに当たるという。
(楊思瑞/編集:塚越西穂)