朝鮮半島の地政学的リスクへの警戒感後退、9月12日のドル円為替

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 先週は9月9日に北朝鮮の建国記念日を控えており、ICBMが発射されるのではないかとの懸念から、円高ドル安のトレンドが続いていた。リスクオフからの円買いの流れで最終的には1ドル107円80銭でクローズしている。仮に北朝鮮がミサイル発射を強行していればさらに状況は悪化していたであろうが、北朝鮮に動きはなく、今週はリスクオフが後退しドルを買い戻す動きが強まっている。

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 北朝鮮は本日開催された国連安全保障理事会の結果を見守っているような状態だ。最も過酷な経済制裁となる原油輸出禁止は免れた。米国は全会一致を目指して水面下で中国などと交渉。かなり妥協した案に修正し、全会一致とした。経済制裁は事前に予告されていたものから確実に緩和されたものとなったが、北朝鮮としては全会一致という結果には敏感に反応を示すだろう。地政学的リスクへの警戒感は後退してはいるものの、予断は許さない。時期をずらしてミサイル発射や核実験などを強行してくることも充分に考えられるからだ。

 昨日は米国で主な経済指標の発表はなかった。地政学的リスク軽減とともにハリケーン「イルマ」の脅威も終わりを告げ、市場はリスクオンの動きだ。ムニューシン財務長官、コーンNEC委員長は年内の税制改革案の成立を目指して動いており、まずは予算案の速やかな可決に向けて協議している。少しずつだがドル買いの材料が増えてきた。

 9月11日(すべて日本時間)は1ドル107円台から回復し、18:00以降は、堅調にドルは上がっていった。日付の変わった5:00ごろには1ドル109円51銭の上値をつけている。国連安全保障理事会の結果に対しての北朝鮮のリアクションを確かめたいという見方が強く、ドルはその後、上がってはいない状況である。本日は23:00からJOLT労働調査の発表がある。注目される経済指標も他にないだけに、市場にやはり大きな影響を及ぼすのは北朝鮮となってくるだろう。はたして北朝鮮も姿勢を軟化してくるのだろうか、注目される。