「Eタイプゼロ」(写真: ジャガー・ランドローバーの発表資料より)

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 ジャガー・ランドローバー・クラシックは、ジャガーの中でも伝説のクルマとなった「ジャガーEタイプ」をレストアして、電気自動車(EV)として復活させた。その名は、「Eタイプゼロ」。電動パワートレインを搭載し、ロンドンで開催した「Tech Fest 2017」で世界初公開した。

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■その流麗なデザインが長年の人気の秘密

 ジャガーEタイプが注目されたのは、1960年のル・マン24時間耐久レース。今でもトヨタがチャレンジし続けている耐久レースだ。その生産型が1961年にジュネーブショーで発表され、美しいボディラインと、スポーツカーならではの当時としては夢のような最高速度240km/hを標榜していたことが、人気の的となった車である。アメリカでも大ヒットして、著名人もこぞって購入した。生産中止となったのは、1975年のことである。

■オリジナルのEタイプと変わらぬ走り

 その名車が電気自動車として復活した。1968年式の「Eタイプ ロードスター」をベースに、特別に開発された、出力220kWを発生する電動パワープラントを積んでいる。リチウムイオンバッテリーパックは、6気筒のXK型エンジンと同じ寸法と重量になっており、トランスミッションの替わりにモーターとリダクションギアが積まれている。にもかかわらず、総重量はオリジナルのEタイプより46kg軽くなっているという。

 車体の基本構造、サスペンション、ブレーキなどの変更がなく、前後重量配分も変わらないため、往年の名車Eタイプの変わらぬ走りができるはずである。エンジンの音がしないだけで…。ジャガーEタイプのファンには絶対に注目される、「Eタイプゼロ」である。

■EVの新車を買うより、改造がいい?

 このように新しく出るEV車より、手放したくない愛車や一度は乗ってみたかった車をレストアして電気自動車にできるのであれば、そのほうがずっといいと思うモーターファンは多いだろう。

 つい先日も、仙台のバス会社の社長が、60年前のドイツ製クラシックカー「メッサーシュミットKR200」を電気自動車に改造したというニュースがあった。もちろん走ることができる。昔のクルマであるほど車の構造が単純で、エンジンとオイルタンクをはずし、代わりにモーターとリチウムイオン電池を搭載するだけだから簡単である。電気自動車改造の流行の兆しとなるかもしれない。