■クレーンゲーム349台、ギネス記録保持

 全国的に著名な史跡や文化がある行田市に「世界一のゲームセンター」がある。

 「1店舗当たりのクレーンゲーム設置台数世界一」としてギネス世界記録に認定されている「エブリデイ行田店」(同市下忍)。懐かしのテーブル型から最新アイデアを取り入れたものまで42種類349台が、幅広い世代を楽しませている。 (川上響)

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 ◆親子で気持ち共有

 同店で6月に登場して以来、注目されているのが「ファミコンキャッチャー」だ。ファミコンのコントローラーで操作できる斬新な台で、景品もファミコン本体とカセットになっている。カセットは袋に入っているため、実際に取るまで何が当たるか分からないのも魅力の一つ。懐かしの名作を求めて多くの人が挑戦する。

 父親と月2、3回通っているという群馬県の小学3年生、金田唯希君(9)は「ファミコンは面白い。マリオとかカービィのカセットが欲しいけど、マージャンのゲームばかり出る」と話していた。親子で一緒にクレーンゲームに興じ、帰宅したら親世代に流行したゲームで子供が遊び、気持ちを共有できる。

 ◆再起かけた現店舗

 同店を経営する東洋(北本市)が27年前に同市で「エブリデイ北本店」を開店した際は、家電ディスカウント専門店だった。平成4年、中村秀夫社長(56)が店頭にクレーンゲーム機を1台設置。楽しむ人を見て「お金を支払うときも期待感があり、実際に取れるとさらに喜びを提供できる」と感動したのがルーツとなっている。

 それ以来、クレーンゲーム専門店を鴻巣、北本、上尾の3市、群馬県太田市で次々に開店した。しかし、スマートフォンゲーム人気のあおりなどを受け、23年に県内3店舗が閉店に追い込まれた。膨大なクレーンゲーム機が廃棄目前になっていたところ、行田市に全部収容できる広い物件が見つかり、再起をかけた。これが現在の「エブリデイ行田店」である。

 ◆「他にない物を」

 立て続けの閉店という危機から「設置台数世界一」へと生まれ変わった同店が、自社の特徴を生かしてヒットさせたのが「宝石キャッチャー」だ。

 同社のリサイクル部門で回収したネックレスなどに付いていた宝石を集めて景品にした。珍しさから人気に火が付き、全盛期は3時間待ちになっていたという。

 同社の広報・販促責任者の緑川裕一さん(33)は「他のゲームセンターにない物を提供していきたい」と話す。逆境を乗り越え世界一になった同店は常に新しい物、他にない物を生み出し続けている。