「バルト三国」と呼ばれるエストニア、ラトビア、リトアニアのうち、もっとも南に位置するリトアニア。近年旅先として人気が高まりつつあるとはいえ、リトアニア料理といわれても、イメージがわかない人が多いことでしょう。

リトアニアを訪れるなら、一度は食べてみたいのが、名物の「ツェぺリナイ」。農業が盛んなリトアニアでは、じゃがいもを使った珍しい料理が充実していて、ツェぺリナイは、ひき肉が入ったじゃがいものお団子。

20世紀初頭に開発されたドイツの飛行船「ツェッペリン」に形が似ていることから、その名が付きました。

日本ではほとんど食べることのできない、見た目も名前もユニークなこの料理。リトアニアに行ったら食べてみない手はありません。リトアニアでは、リトアニア料理レストランから、庶民的な食堂まで、さまざまな場所でこのツェぺリナイをいただくことができます。

首都ヴィリニュスでツェぺリナイが食べられるリトアニア料理店のひとつが、「Senoji Trobele」。世界遺産の旧市街から少し離れたところにある、観光客だけでなく地元の人々にも人気の高いレストランです。

整然とした通りを歩いていると、突如として現れる田舎風の一軒家レストラン。まるでこのお店だけが童話の世界から飛び出してきたかのようです。

店内は、木のぬくもりを大切にしたリトアニアの伝統的な内装。

夏には、さわやかな半屋外のテラス席も最高です。

まずは、前菜としてボルシチをいただきました。日本ではロシア料理というイメージが強いボルシチですが、もともとはウクライナ生まれのスープであるといわれていて、バルト三国でも広く食べられている定番のスープのひとつです。

じっくりと煮込まれたボルシチは、野菜の甘みが引き出されていて、身体も喜ぶ優しい味わい。毎日でも食べたくなるおいしさです。

さて、いよいよ主役のツェぺリナイの登場。じゃがいものお団子だということを知らなければ、何なのかわからない不思議なビジュアルがインパクト抜群です。

ツェぺリナイの上には、炒めたたまねぎとベーコンが、そして横にはリトアニアの食卓には欠かせないサワークリームがたっぷりと添えられています。

ツェぺリナイは簡単に言うと、つぶしたじゃがいもと、すりおろしたじゃがいもをこねた生地で、具を包んで茹でたもの。

こう聞くと作り方もシンプルなのかと思いがちですが、独特のモチモチ感の決め手となるでんぷんと水分の調整や、型崩れしないための成形などが以外に難しく、手間もかかるのだそうです。

そのため、ポピュラーなリトアニア料理ながら、現地の人でも家庭で作る機会は意外に少なく、レストランで食べたり、冷凍食品を買って食べたりすることが多いのだとか。

ナイフを入れてみると、きれいな円形に整えられたピンク色のお肉がお目見え。

口に運んでみると、じゃがいもが生み出すモチモチ感と素朴な甘み、ジューシーなお肉が一体となって、他にはない味わいと食感が楽しめます。

一つひとつのサイズはさほど大きくありませんが、じゃがいもの栄養素を凝縮したかのようなツェぺリナイは、思いのほかお腹にたまり、ボリューム満点です。

リトアニアの食文化の象徴といっても過言ではない、ツェぺリナイ。この独特の名物料理は、一度食べられると忘れられない思い出になりそうです。

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お店 Senoji Trobele
住所 Naugarduko st. 36, Vilnius
電話番号 +370 609 99002
営業時間 月-金 11:00〜23:00,、土日 12:00〜23:00
公式HP http://senojitrobele.lt/en/