新垣結衣と戸田恵梨香、『コード・ブルー』“白緋コンビ”が醸し出す唯一無二の空気感

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 『コード・ブルー−ドクターヘリ緊急救命』(フジテレビ系)で新垣結衣演じる白石恵、戸田恵梨香演じる緋山美帆子。プレッシャーに弱い優等生タイプの白石と、負けず嫌いで思ったことをすぐ口にする緋山は、何もかもが正反対。ゆえに衝突することも多いが、フェロー時代から一番近くで互いを支え、励まし合ってきた。シリーズ開始から9年、『コード・ブルー−ドクターヘリ緊急救命−THE THIRD SEASON』第8話では、そんな2人の関係性が改めて注目を浴びた。

 ドクターヘリで成田空港に向かった緋山だが、患者が暴れたことで一度患者に刺した針が指に刺さるアクシデントが発生。その後患者は死亡し、死因にエボラ出血熱などの感染症が疑われることから、緋山も隔離されることになってしまう。神妙な面持ちで病室を訪れた白石に、緋山は「感染症かもしれない同居人が家にいたらイヤだもんね」とキツくあたり、「なんで今そういうこと言うの?」と白石も熱くなる。

 だが、それは互いに本心ではなかった。孤独な夜を過ごした白石は早朝、再び緋山のベッドを訪れ、「結構寂しかった…昨日誰も居ない家に帰って気付いた。部屋を貸して救われてたのは私のほうだったんだって」と切り出す。そして、仕事の悩みは緋山に聞いてもらいたいと伝えると、緋山も「ありがとう」と素直に受け止めた。

 その言葉を聞き顔をゆがませる白石に、緋山は「やめて」と声をかけ、白石は「大丈夫だからね」と返すのだが、後に戸田は自身のInstagram(https://www.instagram.com/p/BYn9t5EB5g4/?hl=ja)で、このやりとりがアドリブだったと明かしている。さらに戸田は「普通に二人して泣いててさ あ〜9年って凄いな 仲間って最高だなって改めて思ったよ」とコメント。短いながらも心の底から溢れた言葉の掛け合い、湧き出る涙、体の震え、そのひとつひとつから伝わる仲間への思いが、観る者をグッと惹き付けた。

 感染症の疑いが晴れた夜、「ただいま〜」とご機嫌で帰宅した緋山に、白石は「どに行ってたの?」と尋ねるが、「教えな〜い」と緋山。白石もそれ以上は追求せず、日常に起きたあれこれを逐一報告する友達関係でないことは明らか。けれども2人の他愛ないやりとりには、心のつながりが垣間見える不思議な空気感がある。

 1stシーズンで、白石のミスにより恩師・黒田(柳葉敏郎)の右腕切断という事態に陥った際、緋山は白石に「腕をなくしたのがあんたじゃなくて良かった」と励まし、2ndシーズンで白石は、事故による心破裂の後遺症(不整脈)に悩む緋山を無理矢理にでも手術するよう促した。日常での共有体験はもちろん、人生に関わる大きな決断を下すとき、いつもそばで支えてくれる関係はどれだけ心強いか。それらの積み重ねが信頼を生み出し、白石・緋山が放つ独特の空気感にも繋がっているのだろう。そして、そんな2人に同い年の女優として互いに走り続けてきた新垣と戸田がリンクすることで、ベッドサイドでのアドリブシーン、白石宅でのハグシーンがより一層の感動を呼んだのは言うまでもない。

 ちなみに戸田は、本サイトのインタビュー(「戸田恵梨香が語る、『コード・ブルー』との再会「7年経ったからこそ、成長が如実に出る」)に「(一緒のシーンが多い白石、藤川とは)ちょっとしたふれあい…タッチすることで出せる距離感とか、関係性も伝えられればと思って演じています。全体としては、5人が積み重ねてきた信頼関係みたいなものをできる限り表現したいと思ってますね」と語っている。つまり、彼女たちの演技の節々に9年の重みを感じている我々は、結局のところ実力派女優の思惑にまんまと乗せられているということ。だが、そんな彼女の手のひらでコロコロと転がされるのは、最高に心地良い。

 第9話では、緋山が周産期医療センターの医局長として戻ることについて「私も嬉しい。おめでとう」と白石は微笑んだ。だが、藍沢が土壌崩落に巻き込まれるなど、救命チームの先行きは不透明。最終的に緋山はどんな決断をし、白石はなんと声をかけるのか。『コード・ブルー−ドクターヘリ緊急救命−THE THIRD SEASON』は、いよいよ最終話を残すのみ。白石・緋山の絆を表現できるだけの演技力を持ち合わせた女優2人の再会に感謝しつつ、白緋コンビが醸す唯一無二の空気感を余すところなく堪能したい。

(nakamura omame)