米誌フォーブスは7日、中国が、海洋強国としての地位を強化し、主要なサプライチェーンを確保し、国際貿易能力を向上させ、地理的な経済的地位を高めるため、世界各地で港湾の開発権と運営権を買収していると伝えている。写真は中国の「一帯一路」戦略図。

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2017年9月9日、中国メディアの環球網によると、米誌フォーブス(電子版)は7日、中国が、海洋強国としての地位を強化し、主要なサプライチェーンを確保し、国際貿易能力を向上させ、地理的な経済的地位を高めるため、南アジアから中東、アフリカ、ヨーロッパ、さらには南米に至る一連の港湾の開発権と運営権を買収していると伝えている。

中国の大型の国有企業は10年ほど前から静かに世界中の港を取得し始めていた。だが今では、21世紀海上シルクロードの戦略的枠組みの下で、こうした買収の意義が明確になっている。

英紙フィナンシャル・タイムズによると、中国は昨年だけで海外の港に200億ドル(約2兆1500億円)を投資している。これは前年の2倍の規模だ。

中国の影響は現在、ギリシャ、ミャンマー、イスラエル、ジブチ、モロッコ、スペイン、イタリア、ベルギー、コートジボワール、エジプトなどの国々に拡大している。中国はこの数年間に、完全に国有の世界的な海運帝国を作り出している。

中国の国際港湾買収は、攻撃的な操作であるように見えるが、その性質は本質的に防御的だ。アジア、ヨーロッパ、アフリカの主要な物流の「結び目」を所有し運営することにより、中国は商品のインバウンドサプライチェーンの大部分を支配することができる。それは中国の自立を高めるとともに、他の国々の政治的、経済的な影響力を弱めるものでもある。

中国の国際港湾保有は、キージャンクションにある陸上シルクロードともつながり、中国に新たな選択肢を提供している。膨大な投資は不合理に見えるが、中国が国際的な競争において何十年にもわたって立脚することができる拠点となり、新たな地政学的概念を作り出す。

オランダのクリンゲンタール国際関係研究所のFrans-Paul van der Putten氏は「アジア、アフリカ、ヨーロッパ、ラテンアメリカの各国で、中国の国有企業と中国政府は、港湾およびそれに関連する資産の金融業者、建設業者、運営業者、所有者、主要消費者として、長期的な経済的影響力を獲得している」とし「そうした影響はある意味、政治的な影響ももたらす可能性がある」と指摘する。中国の港湾買収は、単なる港湾開発ではなく、製造地域やビジネスセンター、住宅プロジェクトなどを含む輸送を中心とした経済地域を作り出し、地元経済にも直接的かつ積極的な効果をもたらしている。

中国の「一帯一路」構想は、今現在のためのものではない。明日、来年、そして50年後、中国は、世界をカバーする港湾と貿易のネットワークを有し、サプライチェーンを完全に支配し彼らが望むことを行うための強大な地政学的影響力を備えることになるだろう。(翻訳・編集/柳川)