最も極端な特徴を持つ7つの惑星

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著:Christian Schroeder(スターリング大学 Lecturer in Environmental Science and Planetary Exploration)

 これまで確認された中で最も高温の惑星が科学者らにより最近発見された。この惑星の表面温度は一部の恒星より高い。我らが地球の属する太陽系の外側にある惑星に関する研究が進んでおり、極端な特徴を持つ新たな世界が次々と発見されている。太陽系の探索もまた進行中で、太陽系にも外の世界に匹敵する非常に神秘的な惑星が存在することが確認されてきた。今回は最も極端な特徴を持つ7つの惑星を紹介する。

◆最も高温の惑星
 惑星がどれだけ高温になるかを左右する第一の要因は、中心星となる恒星からの距離だ。そして中心星がどの程度高い温度で燃えているかによっても惑星の温度は異なる。太陽系の場合には中心星である太陽に最も近い惑星が水星で、その平均距離は57,910,000kmだ。そして水星では太陽側の面の温度が約430℃に達する。一方太陽自体の表面温度は5,500℃だ。

 5,500℃といえば非常に高温だが、太陽よりさらに質量の大きな恒星は、さらに高温で燃えている。KELT-9という名で知られる恒星HD195689の質量は太陽の2.5倍で、表面温度は10,000℃近くにもなる。KELT-9を中心星とする惑星はKELT-9bだが、この惑星と中心星との距離は水星と太陽の場合よりもずっと近い。

 はるか彼方の地球からは正確な距離を計測することはできないが、KELT-9bは中心星の周りを1.5日に1周する(水星の軌道は1周するのに88日間かかる)。その結果KELT-9bは4,300℃というとてつもない高温となっている。地球の中心星である太陽より質量の小さいものであれば、恒星と比べてもKELT-9bの方が高温である場合が多い。岩石惑星である水星なら、これだけの高温状態では溶けて溶岩となってしまう。ところがKELT9-bは木星型の巨大ガス惑星だ。ガス惑星は大気中の分子を、惑星を構成する原子に分解しながら収縮し、燃焼を続けている。

◆最も低温の惑星
 絶対零度よりほんの50℃だけ高い-223℃のOGLE-2005-BLG-390Lbが、最も低温の惑星のタイトルを手にする。質量は地球の約5.5倍で、地球と同じく岩石惑星であると思われる。しかし中心星との距離はそれほど離れていない。太陽系で言えば火星と木星の中間くらいの軌道を周回している。OGLE-2005-BLG-390Lbの中心星は質量の小さい低温の恒星で、赤色矮性として知られる。

berrydog / Shutterstock.com

 惑星OGLE-2005-BLG-390Lbは映画『スター・ウォーズ』シリーズで登場する氷の惑星にちなんで 、ホスと呼ばれることも多い。しかし実際の惑星は劇中のホスとは違い、大気を多くは維持することができない(よって生命体は存在しない)。それは惑星の表面には雪が見られるうえに、惑星のガスの大半が凍結してしまうためだ。

◆最も大きい惑星
 恒星と同じくらい高温の惑星があるとする。その場合、何をもって恒星と惑星を区別するのだろうか?恒星の質量は惑星よりもはるかに大きいため、コアに巨大な重力が生じ核融合を起こして燃えている。太陽など通常の恒星は水素をヘリウムに融合して燃えている。しかし褐色矮星と呼ばれるタイプの恒星があり、質量は核融合を始めるには十分だが、そのプロセスを維持するには小さすぎる。惑星DENIS-P J082303.1-491201b は、2MASS J08230313-4912012 bという別名も難解な惑星で、木星の28.5倍の質量を持つ。この大きさからNASAによる太陽系外惑星のデータベースNASA Exoplanet Archiveで最大の質量を持つ惑星として挙げられている。この惑星は(木星型の巨大ガス惑星とされるが)質量があまりに大きいため惑星か否かという議論もあるほどだ。あるいは実際には惑星ではなく褐色矮星に分類されるべきではないかという議論も出ている。皮肉なことにその中心星は褐色矮星として認められている。

◆最も小さい惑星
 我らが地球の衛星である月よりもわずかに大きく、水星より小さい惑星Kepler-37-bは、これまで発見された中で最も小さい太陽系外惑星である。Kepler-37bは岩石惑星で、中心星との距離は水星と太陽の距離より短い。これはつまりKepler-37bが非常に高温の惑星であることを示す。あまりに高温であるため地表に液体水を維持できず、生命体も存在しない。

寄稿者: NASA images / Shutterstock.com

◆最も古い惑星
 PSR B1620-26 bは127億歳の惑星で、最も古い惑星として知られる。木星の2.5倍の質量を持つこのガス惑星は、果てしないほどの長い歴史を持つ。宇宙が誕生したのが138億年前なので、宇宙の歴史でさえその惑星よりほんの10億年長いだけだ。

 PSR B1620-26 bは2つの中心星を持つ。互いの周りを回るこの2つの恒星もまたこの惑星と同時期に誕生したものだ。2つの恒星とは中性子星と白色矮星で、ある恒星がすべての燃料を燃やし尽くした時に起こる爆発現象、超新星の後に残ってできたものだ。しかしPSR B1620-26 bが形成されたのは宇宙の歴史の中でもかなり早い時期なので、生命体の進化に必要なだけの炭素や酸素といった重たい元素(それは後から形成されたものだ)は存在しないと思われる。

◆最も新しい惑星
 おうし座V830星はわずか200万歳の若い惑星だ。中心星は太陽と同程度の質量を持つが、半径は太陽の倍である。このことからこの恒星がまだ最終的な形に落ち着いていないことがわかる。惑星おうし座V830星は質量が木星の3/4 程度のガス惑星で、中心星と同様に現在も成長を続けていると思われる。つまり惑星がその軌道上で小惑星などの他の惑星体と衝突を繰り返すことにより、さらに質量を増しているのである。生命体が存在するには危険な惑星だ。

◆最も天候の悪い惑星
 太陽系外惑星は地球からとても遠いところにあるため、気候パターンを観測することはできない。そのためここでは太陽系の惑星を見てみよう。木星の極軌道を周回する探査機ジュノーが大きなハリケーンの渦巻く様子を撮影したが、その画像を見れば太陽系最大の惑星である木星が有力候補であるのは明らかだ。しかし最も悪天候というタイトルに見合う惑星は金星である。金星は地球と同じくらいの大きさの、硫酸の雲に覆われた惑星だ。

 金星の周りを流れる大気は、惑星の周回速度よりずっと速い速度で動いており、風速はハリケーン並みの360km/hに達する。また両極上空には2つの目を持つサイクロンがある。金星の大気は地球の大気の100倍の濃さで、その95% 以上が二酸化炭素でできている。その結果、温室効果により金星の表面は最低でも462℃という地獄のような高温となり、実際に水星以上の高温となっている。完全に乾燥していることもあり生命体には適さない惑星だが、地球よりも火山が少ないのはこの高温が原因と思われる。

This article was originally published on The Conversation. Read the original article.
Translated by t.sato via Conyac