インド・ムンバイにある世界遺産のチャトラパティ・シバージー・ターミナス駅の前を走るタクシー「プレミア・パドミニ」(2016年6月2日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】インドの商都ムンバイ(Mumbai)の代名詞として半世紀にわたって愛されてきたタクシー「プレミア・パドミニ(Premier Padmini)」が、最後の旅に出ようとしている――。行き先は廃棄物置き場だ。

 インドの伝説的な王妃にちなんで名づけられたパドミニは、イタリアのフィアット(Fiat)の車を基にデザインされた地元タクシー。黒と黄色のカラーが印象的で内装も凝った車が多い。

 パドミニはかつては市内の混雑した通りのあちこちで見かけ、旧市名ボンベイ(Bombay)にその名がちなむ「ボリウッド(Bollywood)」映画にも数えきれないほど登場してきた。1990年代半ばのピーク時には、およそ6万5000台が市内を駆け回っていた。

 しかし、新型でより環境に配慮した車が好まれて、パドミニは徐々に数を減らしてきた。決定打となったのは、政府が2013年、汚染対策の一環で製造後20年以上たつ車の市内での走行を禁止したことだ。以後、パドミニは急激に減り、現在残っているのは300台ほどとなっている。

 当局や地元タクシー組合のA・L・クアドロス(A. L. Quadros)会長は、2018年末までにパドミニは完全に姿を消すと予想している。
【翻訳編集】AFPBB News