一度失われてしまうと、二度と取り戻せない物がある。それが“思い出の品”だ。

しかし、8月末にハリケーンに襲われた米テキサス州ヒューストンにて、一度失われた思い出の品が、SNSの力で持ち主の元へ返ってくる出来事があった。

友人宅の裏庭で発見

ローレン・トンプソン・ミラーさんは9月4日、浸水被害に遭ったバッファロー・バイユー近くの友人宅へ、片付けの手伝いに行ったという。

片づけとはいってもまだ水が引いていない状況で、できることは限られていた。

そんなとき、水に浮かぶ1冊のアルバムに気が付き、拾い上げたそうだ。

見知らぬ人々の写真が

アルバムを開いてみると、そこに映っているのは友人一家ではなかった。そのアルバムには、見知らぬ家族の歴史をおさめた古い写真の数々が保存されていた。

ミラーさんはその中の手掛かりとなる写真と、解読できた手掛かりから「1994年に生れたNatalie Claireさんが写っています」との情報と共に、持ち主を探す投稿をFacebookに公開した。

▼投稿と共にシェアされた写真

公開直後から、「教会に連絡してみたら?」「人の集まる掲示板で聞いてみる」「持ち主が見つかったらデジタル化するよ」など、協力の申し出が次々と投稿された。

半日で持ち主にたどり着いた

投稿直後に3000回以上シェアされ、約12時間後には「それは私のアルバムよ! SNSを愛さずにはいられない」と、持ち主の女性であるマーガレット・M・チョン・シェニエさんが名乗りを上げた。

どうやら知り合いの女性がミラーさんの投稿を見つけ、マーガレットさんに連絡をしてくれたそうだ。

避難先で知った嬉しいニュース

マーガレットさんは9月1日、自身のFacebookに無事に救助されて避難できていることを、「すべて失ったけど乗り越えた」との言葉と共に報告している。

アルバムは水につかり、いくつかの写真は判別が難しくなってしまっているが、ABCの取材に「想い出をつなぎとめるには、残った写真でも十分です」とコメント。結婚式の写真は弟のもの、赤ちゃんの写真はその女の子を養子に迎えた初日のものだと語っている。

新しい人生を始めるマーガレットさんにとって、思い出の詰まったアルバムが返ってきたことは、大きな意味があったに違いない。