ゼイン&シーアの切ないボーカルが映える、濃厚なラブ・ソング「ダスク・ティル・ドーンfeat.シーア」(Song Review)

写真拡大

 2017年9月7日にリリースされた、ゼイン・マリクの新曲「ダスク・ティル・ドーン」は、「シャンデリア」や「チープ・スリルズfeat.ショーン・ポール」などの大ヒットで知られる、顔見せNGの女性シンガー・ソングライター、シーアをゲストに招いた意欲作。

 全米・全英チャート1位に輝いたソロ・デビュー曲「ピロウトーク」や、今年3月にリリースした、パーティネクストドアをフィーチャリング・ゲストに招いたダンスホール・チューン「スティル・ゴット・タイム」など、ブラック・ミュージック色の強い楽曲をヒットさせてきたゼインだが、新曲「ダスク・ティル・ドーン」は、ソロ名義でのシングルではなかったタイプの、新境地を切り拓いたドラマチックなメロウ・チューンだ。

 ソングライターには、その「チープ・スリルズ」やアデルの「ハロー」などを全米No.1ヒットに導いたグレッグ・カースティンと、ゼインのデビュー・アルバム『マインド・オブ・マイン』からの2ndシングル「ライク・アイ・ウッド」を手掛けた、ロビン・ウェイスがクレジットされている。カースティンはプロデュースも担当。もちろん、ゼインとシーアも制作に携わっている。

 静かなピアノのイントロと、哀感に満ちたゼインのソロ・パートからはじまり、途中、ハモるようにシーアがボーカルを乗せてくる。ハイトーンで叫ぶように歌うサビが実にドラマチックで、まるで映画のエンディング・テーマのような壮大さを感じさせる。2人の切ないボーカルや曲の雰囲気から、失恋ソングのように聴こえなくもないが、歌詞の内容は愛を確かめ合いながら「朝まで一緒にいるよ」と歌う、聴いていて恥ずかしくなるほどの濃厚なラブ・ソング。それをヤラせっぽく感じさせない、ゼインのスマートさに感服。

 リリース同日には、同曲のミュージック・ビデオも公開されている。

 監督を務めたのは、2012年公開の映画『アメイジング・スパイダーマン』などを手掛けたマーク・ウェブ。また、ドラマ『GIRLS/ガールズ』の出演で注目されたロンドン出身の女優、ジェマイマ・カークが相手役を務めていることも話題になっている。ミュージック・ビデオも、これまでにない大掛かり且つ内容の濃い仕上がりになっていて、ゼインの名演が光るシーンも満載。俳優としてのキャリアを、本格的に始動させるという意思表示かもしれない。

 ゼインは、昨年12月にテイラー・スウィフトとデュエットした、「アイ・ドント・ワナ・リヴ・フォーエヴァー」が全米ソング・チャート最高2位をマークする大ヒットを記録し、今年3月にリリースした前述の「スティル・ゴット・タイム」も、続けてスマッシュ・ヒットした。「ダスク・ティル・ドーン」は、その2曲に続く2017年第二弾シングルで、間もなくリリースされるであろう、2ndアルバムからの先行シングルだと報じられている。「スティル・ゴット・タイム」をリリースした当初、新作を制作中だということをニオわせるコメントをしていたので、おそらく年内には『マインド・オブ・マイン』に続くスタジオ・アルバムが発売されるだろう。

 今年は、ワン・ダイレクションからソロ・デビューしたハリー・スタイルズが、5月にデビュー・アルバムを全米アルバム・チャートNo.1に送り込み、リアム・ペインのソロ・デビュー曲「ストリップ・ザット・ダウンfeat.クエヴォ」や、ナイル・ホーランの「スロー・ハンズ」が全米ソング・チャートで上位にランクインするヒットを記録している。元メンバーとの不仲説も浮上しているが、良きライバルとして、彼らの活躍もいい刺激にはなっているだろう。


Text: 本家 一成

◎リリース情報
「ダスク・ティル・ドーンfeat.シーア」
ゼイン
2017/9/7 RELEASE