ケビン・アンダーソン、ラファエル・ナダル【写真:Getty Images】

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同い年で98年のジュニアツアーで対戦、アンダーソン「実は、君は僕のアイドルなんだよ」

 テニスの全米オープンは10日(日本時間11日)、男子シングルス決勝でラファエル・ナダル(スペイン)がケビン・アンダーソン(南アフリカ)を6-3、6-3、6-4のストレートで下し、4年ぶり3度目の優勝。四大大会16度目の制覇となった。敗れたアンダーソンは「実は、君は僕のアイドルなんだ。本当におめでとう」と最大限の祝福を送っている。英紙「メトロ」が報じた。

 マッチポイントを奪われると、アンダーソンはすべてを出し切った表情でネット越しにナダルを称えた。0-3の完敗。栄冠を逃したが、心の底から勝者を祝福していた。

 ナダルの優勝を報じた記事では、スペインの至宝が喜びの中で「自分のことを話す前に、話したいことがある。ケビンにおめでとうと言わせてほしいんだ」と敗れたアンダーソンへの思いを語ったという。

「君は多くの子供たちにとって、そしてツアー休息を決断し再び復活するということにおいて、偉大な手本となる存在だ。君は厳しい怪我と戦ってきたが、君前の君よりも強くなって帰ってきてみせたんだ」

 それにアンダーソンも最大級の敬意で返した。

アイドルのナダルへ「君は言うまでもなく、僕らのスポーツにおけるもっとも偉大な象徴」

 アンダーソンの再戦を報じた記事は「心優しき全米オープンファイナリスト、ケビン・アンダーソンは、熱い気持ちを込めた“アイドル”ラファエル・ナダルへの称賛とともに、真の一流というものを示した」と見出しを打った。

 記事によると「僕はラファに心からおめでとうと言いたい」と言い、ナダルの優勝を祝ったという。

「僕たちは同い年だってことはわかっているけど、僕は君を生涯ずっと見続けているような気がするんだ。実は、君は僕のアイドルなんだよ。君との戦いはタフなものだ……。今夜、まさにそれが証明されたわけだが、君は言うまでもなく、僕らのスポーツにおける最も偉大な象徴である1人だ。本当におめでとう」

 決勝前には98年のシュツットガルト・ジュニア・マスターズで対戦した当時の2ショット写真が脚光を浴びた。20年越しの宿敵だからこそ、思いは強かった。

 自身初の四大大会ファイナルの舞台。ここにたどり着くまでは苦難の道のりだった。昨年は故障に苦しんだ。

最後まで勝者を称賛「なんてったって、素晴らしすぎる相手を迎えたんだ。そうだろ?」

「僕にとっては本当にアメージングな2週間だった」と振り返りながら、こう続けた。

「昨年は困難に直面した。テニスプレーヤーが負傷している時期というものは、タフなものだ。こういう大会は強者だらけだ。コートに帰ってきて、初めてのグランドスラム決勝……。本当にスペシャルな2週間だった」

 このように大会を振り返り、「今日という日が僕にとって誰がどう見てもタフな試合だったね。なんてったって、素晴らしすぎる対戦相手を迎えたんだ。そうだろ?」とナダルを最後まで称えていた。

「これからもハードワークし続け、願わくば多くの相手と対戦し、またトライしたい」

 こう締めくくったアンダーソン。負けてなお「アイドル」だった勝者を称える姿勢は、ナダルに負けないくらいの一流プレーヤーの証しと言ってもいいだろう。