座敷が修羅場「アブラすあし」、新入社員に色目「コナかけ婆」…社内妖怪名鑑

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「妖怪バイアグラ男」と船越英一郎を断罪した松居一代。国民総ツッコミの「お前のほうが妖怪だろ」という声もお構いなしの様相は、さながら「松居棒」ならぬ「松居暴」。

 家にこんな妖怪がいたら、たまったものではないが、何もこれは「ギョーカイ」だけの話ではない。アナタの会社にも、人を品定めするように見下す不躾な同僚や、必要以上に文句を言うウザい上司はいないか? そんな迷惑会社員を、巷では「妖怪リーマン」と呼ぶ!

 自己抑制力の弱い人間からにじみ出る「人間の業」が、新たな妖怪を生み出してしまうのだ。例えば、こんな人いませんか……?

●値踏み男〜女体を見通すその視線、すべてのオンナの敵!

女性の新入社員や中途採用者が入ってくるたびに、いやらしくもねちっこい品定めを実施。会話の印象や目算だけで経験済or未経験、カップサイズなどを見極め、脅威の的中率を誇る。

●エコ娘〜エコを錦の御旗にやりたい放題ガール

環境問題に熱を上げすぎるあまり、周囲にもそれを強要するようになった女性社員。マイエコバッグにマイ箸を携帯し、割り箸を使用しようものなら、例えそれが上司でも烈火の如く怒り出す。夏場と冬場のエアコン温度決定権は彼女のもので、地球に優しい温度調節を勝手に行う。正しいことをしているという確信が、周囲に非常な押し付けがましさを感じさせる。

●ぬりすぎ〜塗り重ねた化粧の分だけ強くなれる

重ね塗りで“ぬりかべ”のようになったメイクの女性社員。1時間に1度の割合で化粧直しに席を立つため、仕事が遅々として進まないが、本人はそのことをまったく自覚していない。

●大泣き新人〜何事もまず一度泣いてから考える

ミスを指摘されたり、自分の仕事が思うように行かなかったりすると泣きだしてしまう。泣いても解決すると思っているわけではないだけに、こなきじじいよりもタチが悪い。

●コナかけ婆〜ほとんどひとり相撲。恋愛下手の悲しきお局

三十路前後の焦りを感じ始めたOLに多い。どうせなら、イキのいいヤツを……という自分勝手な思い切りで、若手有望社員に対してアプローチしたりする。物陰に身を潜めてメンズを物色する姿は滑稽でもあるが、狙われている当人にとっては災難以外の何物でもない。

●あかため〜泊まり込みの3日目から仕事がサクサク進む

徹夜続きの職場に棲息。毎日風呂に入れていないため、フケが出てきたり、ワイシャツのエリまわりが黒々と変色していたり。当人はワイルドを気取っているつもりだが、周囲は異臭を察知し近づかないため、コミュニケーション不全で仕事が円滑に進まない。

●くどくど首〜ねちっこさは天下一品! 掴まったら覚悟せよ

自分は仕事ができないくせに、他人のアラ探しや揚げ足取りが得意中の得意というハタ迷惑なオヤジ。首を長〜くして、部下のミスを待ち、見つかったが最後、長時間に及ぶネチネチした説教を行う。

●アブラすあし〜日本の心は脂の心。脱げば他人のしかめ面

お座敷に通されると、リラックスを目論んで靴下を脱ぐが、脂足であるためすえた臭いが充満してしまう。楽しいはずの宴会をガマン大会に変える恐ろしさ。

●湯呑み洗い〜OLの聖域を根城に社内の秘密を完全把握

給湯室に巣食って、社内不貞などの噂話にかまける古参OL。立ち聞きがバレると、逆に根も葉もない噂を流されたり、噂の主役である上司にニラまれたり閑職に追い込んだりする。

●ヴァケ猫〜ハワイ、韓国、沖縄……リゾートと買い物が命

仕事の進行がどうであろうと、自分のヴァケーションを取ることのためなら、ためらわずに「飛行機取っちゃったんで」で押し通す厚顔無恥な女性社員。

 かつて日本人は、生活に密接した文化の中で、ビジュアル化して妖怪を誕生せた。それは「恐怖」というよりは「ユーモア」の精神に溢れている。この社内妖怪たちも、本当に迷惑千万と断罪するよりは、少し微笑ましく見守るくらいのほうが、あなたのメンタルにもいいのかも知れない。妖怪社員はあなたの隣にもいる。あるいは、あなた自身なのかも知れない……。