私たちの身近にあるコンビニの知られざる裏話を、業界の内情に詳しいライターの日比谷新太さんが紹介していく当シリーズ。前回の「コンビニのミニスーパー化」に関する話題に続き、今回取り上げるのは「好感度の高いお客さん」について。近年よく取り沙汰される「モンスター客」への対応で、すっかり心をすり減らしているコンビニのスタッフが、密かに癒されているという心優しきお客さんの実態とは、一体どういったものなのでしょうか。

コンビニ店員を癒す、「好感度の高いお客さん」の特徴

以前『私が遭遇した、コンビニ店員の「神対応」エピソード8選』ということで、好感度の高い接客の数々を取り上げましたが、今回ご紹介するのはそれとは逆に“コンビニ側から見た好感度の高いお客さん”についてです。

一日に何百人という大勢の客と接するコンビニのスタッフ。お客さんを素早く捌かなければと思うばかりに、ともすれば“接客マシーン”にでもなった気分に陥りがちなんですが、たまに出会う優しいお客さんたちのこういった“ハートフルな対応”に接することで、人知れず人間としての心を取り戻しているんです。

1. 袋詰めをミスっても許してくれる

弁当など底面が広めの商品は、それ専用のレジ袋に入れるのですが、たまに新人のバイト店員などが、通常の飲料や菓子用の袋に入れてしまうことがあります。

通常のレジ袋に弁当を入れてしまうと、手に提げて持ち帰っている途中でどんどん傾いていき、弁当のご飯やおかずが容器の中で偏ってしまいます。よって、これを嫌がるお客さんは多いのですが、なかには「いいよ。気にしないで」といった優しい言葉をかけてくれるお客さんもいて、そんな時ミスをしたスタッフは思わずグッとくるとのこと。

ただし同じくお弁当の場合ですが、うっかりお箸を入れ忘れた時は、こうやって許してくれるお客さんは、さすがに少ないようです。

2. 釣銭を間違えてしまった時も……

レジ精算を終えてお客さんに釣銭を渡す際に、レジの打ち間違えなどで、うっかり釣銭を間違えてしまうことが、ごくたまにですが発生します。

そんな時、例えば「モンスター」と呼ばれるようなお客さんなら、「オイ!」と高圧的に抗議をするところですが、優しいお客さんは「間違えていませんか?」とやんわり指摘してくれます。スタッフ側としては、こういう風に低姿勢で指摘されたほうが、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになって、「今度からはミスをしないようにしよう」という気持ちになるものなのです。

3. 最後の1個を買ってくれる

売れ行きがあまりよくない商品があり、「これはもう売り切り終売にして、新規商品と切り替えよう」と考えてた時に、その商品の最後の1個を購入してくれたお客さんは、本当に神様のように見えるらしいです。

コンビニでは通常火曜日に新規商品が発売となり、月曜日の夜から新規商品への切り替え作業を行います。もし売れ残りがあった場合、その商品は新規商品の横に小さくポツンと陳列が継続されるか、ゴンドラから撤去されてバックルームに一時保管、あるいは値下げ処理となってしまいます。

ですから、月曜日の昼ぐらいにその最後の商品を購入してくれると、コンビニ側としては思わず握手をしたくなるほど嬉しいそうです。

4. 販売ノルマに協力してくれる

店内でスタッフが「おでんいかがですか!」「新規商品の試食やっていまーす!」という風に、積極的に売り込みをしているような店舗では、高い確率でスタッフ同士で販売数競争を行っています。そんな場面に出くわしたときは、スタッフが積極的にオススメしている商品を買ってあげてください。

お客さん側としては100円〜300円程度の支出ですが、当事者であるスタッフからすると天にも昇る気持ちになります。スタッフ同士でのプライドや地位向上、またインセンティブ給与にも繋がるので、とても嬉しい出来事なのです。

5. 袋はいらない、テープで良いよ

ペットボトル飲料を購入したお客さんに対して、コンビニのスタッフがたまに「恐れ入りますが、テープでよろしいでしょうか?」と聞いてくることがあります。

この際に、こころよく「いいよ!」と返答してくれるお客さんは、スタッフから好かれます。その理由は、消耗品のコスト削減につながるからというのもあるのですが、何といってもお客さんのレジ待ちが短く(早く)なるからです。

レジ待ちをしているお客さんがイライラしていることは、スタッフも重々承知していますので、1分1秒でも早くレジ精算を終えたい。袋に入れる時間も惜しい。そんな時にテープでの対応ができると、本当にうれしいモノなんです。

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出典元:まぐまぐニュース!