ネット上で話題の「拍手ロボ」について、開発元に取材した。

拍手ロボ「ビッグクラッピー」

ロボット・玩具の製品開発を手掛ける「バイバイワールド」(東京都品川区)は先日、拍手ロボット「ビッグクラッピー」の予約受付を開始した。

柔らかい手で「パチパチ」というリアルな拍手の音を生成する技術を活用した、愉快なロボット。

販売予定価格は29万8000円。2018年初旬に発送予定で、初回出荷台数は100台だ。

出典:「バイバイワールド」プレスリリース

元気な声と拍手で盛り上げる

「らっしゃい!らっしゃい!」など店先で客を呼び込む「店頭モード」や、社員や来客に声をかける「会社モード」、「飲み会モード」「お誕生日会モード」「スポーツ観戦モード」など、6つのシチュエーションに標準対応。

専用iOSアプリとの連携で、歌を歌ったり、手締めパフォーマンスや音楽に合わせて自動で手拍子したり、好きなセリフを発話させることも可能。さまざまな場面を元気な声と拍手で盛り上げる。

「拍手」に特化した商品を開発

同社は、これまでも「拍手」に特化した商品を世に送り出してきた。いずれも「拍手」に特化したシンプルな使い方だ。

▼音手(おんず)初号機:軟質ウレタンの肉とアルミニウムの骨でできた人工の手をたたき合わせることで、リアルな拍手の音を出すことに成功した等身大拍手マシン

▼パチパチクラッピー:握るとシリコン製の「ぷにぷにおてて」が左右に開いて、まるで人が拍手をしているかのように拍手する。

「柔らかい表現」で人々を楽しませる

なぜ、拍手に特化したロボットを開発するようになったのか。バイバイワールドによると、代表の高橋征資(まさと)さんの学生時代の研究がきっかけだという。

エンターテイメントを目的としたマシン・ロボットを制作するにあたり、機械特有の硬さとは真逆の「やわらかい」表現で人々を楽しませる題材として拍手に着目しました。

拍手の動きと、パチパチという音はそれだけで愉快でめでたい、世界中の人に伝わる表現です。この機能を取り入れた玩具やロボットはインパクトが大きいのではないかと考え、開発に取りかかりました。

代表の高橋さん 提供:バイバイワールド

「可愛い手で、気持ちの良い拍手」にこだわり

最初に制作した拍手マシン「音手初号機」は、高橋さんの手をそのままかたどったやわらかい手のパーツを叩き合わせて拍手音を生成していたが、ビッククラッピーでは「デフォルメされたかわいい手の形状で、気持ちのよい拍手を生成する点」にこだわった。

形状はもちろん、やわらかさ、叩き合わせる角度を細かく調整することで理想の拍手にたどり着きました。

また、人目を引くキャラクターデザインにもこだわりがあります。賢い印象を持たれないよう、全身真っ赤でおとぼけ顔の身の丈に合った外観にしています。

出典:「拍手ロボット ビッグクラッピー」HP

 

隠れファンのメーカーが「量産化」を持ち掛け

開発では、プロトタイプがおおよそ出来上がる一方で量産先が見つからない状態が続いたという。

量産化の実現は、福岡県飯塚市の部品メーカー「タカハ機工」の協力があった。

同社によると、高橋さんが部品を購入した時に、「パチパチクラッピー」のファンだった女子社員たちが「おお!バイバイワールドやん!!」とざわついたという。

ビッグクラッピーに使用している動力部品を製造するタカハ機工様から弊社製品の隠れファンであると連絡をいただきました。

実際にお会いしてみると、ビッグクラッピーへの愛、情熱が相当なもので、量産をお願いするならここしかない!と即決したのを覚えています。

出典:「タカハ機工」プレスリリース

紹介動画が1万再生超え

同商品の紹介動画は、8月30日の公開から数日で1万再生を超えた。

各所から「かわいすぎる」「全てがツボ笑」「奥が深いぞマジでこれは」「ビッグクラッピーが欲しくてたまらなくなっているのでかなり疲れている 」といったクセのあるいい反応をいただいております。

本製品の特性上、一般ユーザーの方にはハードルが高い商品であるとは思いますが、引き続き店舗様や会社様を中心にお声がけをしていこうと考えております。

拍手するだけのロボだが、ネット上でも「面白いし、拍手の質感がとてもいい」「人間らしい温かみがある」「ロボって、これくらいの温度がいいよね」「くせになる」と好評。そのシンプルさが深い魅力を生み出しているようだ。

出典:「バイバイワールド」HP

ロボット開発で大切にしていることは

最後に、拍手ロボに込める思いとビジョンを聞いた。

弊社がロボットを開発する上で大切にしたいと考えているのは、「一心」であることと、「キャラクター」を持つことです。

これからも「一つの作業にひたすら専念する際立ったキャラクターを持つロボット」が世の中にあふれる未来に向け、○○しかできない、○○なら誰にも負けない愉快なロボットを開発していきたいと考えています。

※高橋さんの「高」は、正しくは「はしご高」です。