デーブさんがテレビにチクリ

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テレビプロデューサーのデーブ・スペクターさんが2017年9月10日放送の「サンデー・ジャポン」(TBS系)の中で、最近のテレビ局の「借り物」増加に釘を刺す一幕があった。

この日の放送では、7日発売の「週刊文春」がスクープした、民進党・山尾志桜里衆院議員の不倫疑惑が取り上げられた。

「感じちゃう」ギャグを挟みつつも...

今回の山尾氏の騒動では、各局とも「週刊文春デジタル」がネット上で公開した取材動画を、文春からの提供を受けてオンエアしている。サンジャポも例外ではなく、山尾氏、また不倫相手とされる弁護士・倉持麟太郎氏への直撃シーンなどを使用していた。

デーブさんは、「明日がないのにトゥモロー(※編注:かつて主演したミュージカル「アニー」の曲)歌ってる場合じゃない」「幹事長より感じちゃう」といったお得意のダジャレを披露するなど、サンジャポファミリーのやんやのやりとりに加わっていたが、ふと真面目な表情になり、こう発言した。

「文春、新潮の映像取材、本当に大したものだと思うんですよ。だけど昔、テレビやってましたよ、こういうの。今は忖度だらけになってるからやらないで、人様からいただいてるってことは、ちょっと考えてもいいと思うんですよね」

「このハゲー!」も「オフホワイト」も借り物

週刊文春、またライバルの週刊新潮が、ネットでの動画公開に力を入れていることもあり、山尾氏の件に限らず、ワイドショーや報道番組でも、これら両誌から借用した映像が大きく扱われることが増えている。豊田真由子衆院議員の「このハゲー!」罵倒音声(新潮)や、不倫疑惑が報じられたお笑いコンビ「雨上がり決死隊」の宮迫博之さんへの直撃取材(文春)などがその好例だ。週刊誌ではないが、タレントの松居一代さんが自らYouTubeに投稿していた動画も、一時はワイドショーの主役を務めた。

取材、撮影が本職のはずのテレビが、さまざまな「大人の事情」に縛られて独自取材がしづらくなり、「借り物」ばかりになっているのではないか――そう指摘したかったらしいデーブさんだが、共演者たちの反応は微妙だった。元フジテレビアナウンサーの近藤サトさんの返しも、「最近は映像も使えますからね、インターネット配信が......」とピントのずれたもので、そのまま番組は次の話題へと移っていった。