「辞めたいけど辞められない」 そう言う人がついている4つのうそ

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トランプ政権の高官らが次々と自主的・強制的に辞任する中、米メディアのアクシオス(AXIOS)は最近、他の高官たちが(当然ながら匿名で)語った「私が辞めない理由」を紹介する興味深い記事を掲載した。彼らが挙げた理由は驚くようなものではない。

機能不全かつ有害な職場環境となっているとされるホワイトハウスで高官らが仕事を続ける言い訳は、同じように有害な職場で忍耐強く勤め続ける一般の人々が口にするものと全く同じだ。ここでは彼らが語る理由と、その理由がなぜ筋の通らないものであるかを説明する。

「私は必要とされている」

おそらくこの言葉は、有害な職場に勤め続ける人々が自分を正当化するために使う最大の自己賛美的虚言だろう。もちろん辞めることはできるけど、そうすれば全てが悪化する、職場に留まり内部から変化を促すべきだ、と自分に言い聞かせているのだ。

しかしそれは誤りだ。あなたの代わりはいる。代わりのいない人材などいない。あなたが携わるやっかいな仕事を喜んで引き受けるような世間知らずは大勢いる。もし希望者が少なくとも、雇用主はもっと優れた人材が集まるよう報酬を高くするだけだ。

「仲間を置いていけない」

職場環境があまりにばかばかしかったり、ストレスだらけだったり、つらかったりするため、あなたのことを分かってくれるのは同僚だけ、ということもある。同じ境遇にある者同士、ある種の団結心が生まれるのだ。

慰め合う仲間がいることでつらさが和らぐように思うが、この仲間意識が原因で、かえって無限の悪循環におちいってしまうこともある。というのも、愚痴を言い合っても実際のところ元気にはなれず、より一層暗い気持ちになり、皆で状況を良くしていこうとしたり、もっと良い会社に転職しようとしたりする前向きな気持ちが奪われてしまうからだ。

悲惨な状態では仲間が欲しくなるかもしれないが、そんな状況を仲間と共有するために仕事を辞めない、というのは理由としておかしい。

「そこまで悪くない」

とうもろこしの房除去を延々と続けているわけでもなく、ビクトリア朝時代のワークハウス(救貧院)で骨を折って働いているわけでも、労働者を搾取する工場でファストファッション用の服を縫っているわけでもないのに、自分はいったい何を愚痴っているのか──。

確かに、自分より下の状況を少し考えることは良いことだ。だが職場での不幸は他と比較するものではない。離職しないことを正当化するために、もっと悪い環境がある、と自分に言い聞かせるのはやめるべきだ。

確かにもっと劣悪な環境は存在するが、今よりずっと良い環境もあることは、あなたも心の奥底では分かっているはずだ。

「これだけの権力を他ではもう持てない」

今の職場にはひどい悪影響(例えば健康問題や、自尊心の低下、人間関係の悪化。ホワイトハウスの場合は世間の笑いものになるという問題もある)があるにもかかわらず、自分のエゴが邪魔をして辞められないこともある。もう少しでトップに立てる。99%のホワイトカラー層が決して持てないような権力や特権が自分にはある。もちろん嫌なこともあるけれど、完璧な仕事なんてない──。

自分の尊厳と引き換えに、高い給与や、立派な履歴書に書き込める職歴を得ることを正当化するようになってしまえば、かなり危険な状態だ。あなたが手にしている権力は幻だということに気付かなくてはいけない。それは実際は自分のものではなく、その気になればいつでもあなたから権力を奪い取れる誰かから借りているだけなのだ。