計量を終えた井上尚弥(左)はカリフォルニアの太陽を浴びてガッツポーズ。右はニエベス

写真拡大

 ◇WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ 王者・井上尚弥≪12回戦≫同級7位アントニオ・ニエベス(2017年9月9日 米カリフォルニア州カーソン)

 前日計量が8日、試合会場のスタブハブ・センターで一般公開で行われ、米デビュー戦のWBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥はリミットの52・1キロで一発パス。6度目の防衛を果たせば日本人史上7人目、9例目の海外防衛成功で、米国で米国人相手のケースは初めて。今後も継続的に米国で戦える実力なのか評価を受ける一戦へ、人生の分岐点と意気込んだ。

 屋外に設けられた計量会場で、カリフォルニアの陽光を浴びながら井上尚がマッチョポーズをつくった。早めに減量を始め、心配された現地での調整も順調に進み、リミットいっぱいでクリア。「公開なので日本と雰囲気が全然違う。またテンションが上がる」。日本から駆けつけた後援会メンバーの「イノ!ウエ!」のコールに手を上げて応え、「(米国の)ファンかと思ったけど…凄く力になった」と口元を緩めた。

 意気込みを聞かれると「ボクシング人生の分岐点と思っている。初回からフルでいってチャンスがあれば(KOを)狙っていく」と決意表明した。日本人世界王者の海外での防衛戦は19戦8勝で成功率42%。中立地を除くと12戦4勝で33%に下がり、米国で米国人相手の防衛戦は11年7月に下田昭文(帝拳)が7回KO負けした例があるだけだ。難度は高いが、今回が“守る戦い”でないことも分かっており「また米国に呼ばれるような内容で倒したい」と話した。

 スーパーフライ級のトップ選手が集結した興行でインパクトを残せば、次戦以降も米国からオファーが届くのは確実。今後は年3試合のうち1試合を米国で行う方針だが、オファー次第では米国が主戦場となる可能性もある。大橋ジムの大橋秀行会長は「どんどんやらせたい」と話し、重要な一戦の前日も普段通りの井上尚を「楽しそうで、ウキウキ、ワクワクしている。日本人ボクサーの独特の悲壮感がない」と頼もしそうに見つめた。