団体競技は「和」、個人競技は「個」

 筆者はファイナンシャルプランナー(FP)として、さまざまな方の相談に乗りますが、仕事や人生観といった話題になると、「自分は団体競技(または個人競技)出身だから」ということを持ち出す人が結構います。

 一般的に、団体競技出身者は「和」を重んじるがゆえに、チームで仕事を進めるような職種を、個人競技出身者は「個」に重点を置いて物事を考えるがゆえに、個人のスキルが主体の職種を選ぶ傾向があると言われますが、筆者も「この職種は団体競技(個人競技)出身者が多い」という偏りを感じる一人です。

 たとえば、中小企業の経営者や大企業で高い地位にいるような、リーダー的な立場の方は圧倒的に団体競技出身者が多く、歩合制の営業職や医師、弁護士、研究者などは逆に個人競技出身者が多い印象があります。

 そこで、部活動(高校)のスポーツ種目ごとの登録人数を調べてみると以下の通りでした(日本高等学校野球連盟と全国高等学校体育連盟のホームページより抜粋)。

1位・サッカー(男16万9855人、女1万1018人、計18万873人)
2位・野球(男16万1573人、女=不明、計16万1573人)
3位・バスケットボール(男9万5681人、女6万1175人、計15万6856人)
4位・バドミントン(男5万7830人、女5万6369人、計11万4119人)
5位・陸上競技(男7万276人、女3万9613人、計10万9889人)
6位・テニス(男6万8752人、女3万8588人、計10万7340人)
7位・バレーボール(男4万5211人、女6万941人、計10万6152人)
8位・ソフトテニス(4万8669人、女3万6062人、計8万4731人)
9位・卓球(男5万147人、女2万872人、計7万1019人)
10位・弓道(男3万4254人、女3万2658人、計6万6912人)
11位・ハンドボール(男2万9273人、女1万6428人、計4万5701人)
12位・剣道(男2万8288人、女1万6204人、計4万4492人)
13位・水泳(男2万1882人、女1万2895人、計3万4777人)
14位・ソフトボール(男5147人、女2万2087人、計2万7194人)
15位・ラグビー(男2万3602人、女=不明、計2万3602人)
16位・柔道(男1万6842人、女4190人、計2万1032人)

団体競技、個人競技ともに70万人

 1位のサッカー、2位の野球は不動の人気があり、以下バスケットボール、バドミントンと続きます。テニスは男女ともに人気が高く、テニスとソフトテニスを合計すると19万人を超えており、実はサッカーよりも登録人数が多いことがわかります。また、武道系では弓道の登録人数が最も多く、柔道が意外と少ないことに驚かされます。

 これらのスポーツを団体競技と個人競技に分けると、1位のサッカー、2位の野球を筆頭にバスケットボール、バレーボール、ハンドボール、ソフトボール、ラグビーなどの団体競技は計70万1651人、一方、陸上競技、テニス、ソフトテニス、卓球、弓道、剣道、水泳、柔道など個人競技は計65万4311人です。

 また、ここにランキングされていないスキーや空手など、登録人数が2万人未満の競技はそのほとんどが個人競技であり、それらを足すとどちらも70万人程度ということになりそうです。もちろん、時代によって変動はあると思いますが、どちらか一方が極端に多くなることも考えにくく、確率的には、どんな職業も団体と個人が半分ずつを占めることになります。しかし、前述のような職業による「偏り」はあるのではないでしょうか。

 当然、全く当てはまらないケースも多いので、あくまでも傾向に過ぎませんが、思春期に経験したスポーツがその後の人間形成や仕事の選択に多少なりとも影響を及ぼすことがあるはず。ぜひ、身の回りの人たちにアンケートをしてみてください。

(株式会社あおばコンサルティング代表取締役 加藤圭祐)