朝鮮半島情勢が緊迫化する中、日本の動向に注目が集まり、中国メディアは「日本政府が有事の際、在韓邦人の大規模退避を検討」と報道。韓国紙は「泰然自若としている韓国社会がおかしい」と警鐘を鳴らしている。資料写真。

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2017年9月9日、朝鮮半島情勢が緊迫度が増す中、平時とは異なる日本の動向に注目が集まっている。中国メディアは「日本政府が有事の際、在韓邦人の大規模退避を検討」と報道。韓国紙は「北朝鮮がいくらミサイルを打ち上げても泰然自若としている韓国社会がおかしい」と警鐘を鳴らしている。

中国・環球網は日本メディアを引用して、日本の政府筋が「米国が北朝鮮への軍事行動を決定すれば、在韓邦人の退避計画を開始することになると語った」と伝えた。記事は日本政府が有事の際の緊急退避策として「不要不急の渡航中止要請」「渡航中止を勧告」「退避勧告」「現地の退避所での待機」の4段階を想定していると説明。安倍晋三首相の「われわれは強い警戒を保ち、国民の安全確保に尽力しなければならない」との発言も紹介した。

日本の外務省によると、在韓邦人は長期滞在者3万8000人、観光目的など短期滞在者1万9000人の計約6万人。在韓日本大使館は今年4月、在韓邦人向けの「安全マニュアル」を改訂し、緊急事態の際の携帯電話へのショートメッセージサービス(SMS)による安否確認の方法の説明を加えた。

韓国政府が指定する退避施設(シェルター)の一覧表も掲載。別の日本メディアは日本政府職員が今年5月以降、複数にわたってソウルを訪問し、「韓国政府側から避難所に指定された施設が全国に約1万8000カ所あり、韓国の人口と在韓外国人数を加えた5200万人以上を収容できるという説明を受けた」と報じている。

一方、韓国・中央日報は8月29日早朝、北朝鮮が発射したが中距離弾道ミサイル「火星12」が北海道上空を通過した際、北日本などで配信された全国瞬時警報システム「Jアラート」に言及。「この日、休校や新幹線の一時見合わせなど日本の対応を行き過ぎると感じることはできない」と指摘した。

その上で「ミサイルがもしも日本の都市や市町村の上に落ちた場合起こりえた惨事は考えただけでも背筋が寒くなる」と強調。「北朝鮮がいくらミサイルを打ち上げても泰然自若としている韓国社会がむしろおかしいと考えるべきだ」と述べた。

東亜日報も「韓国政府の初期対応には失望させられた」と批判。「日本は違った」として、「北朝鮮のミサイル発射は4分後にJアラートを通じて速かに伝えられた。ミサイルが通過した12の地域で避難放送が実施され、新幹線の運行が一時停止した。安倍首相は約30分後には記者団に『国民の生命と財産を守るために全力を尽くす』」というメッセージを伝えた」と評価している。(編集/日向)