2017年8月31日、軽自動車のスーパーハイトワゴンの人気車種、ホンダ・N-BOXがフルモデルチェンジを行いました。モデル末期まで販売台数トップをキープした大ヒットモデルの初代N-BOXですが、最新の中古車相場はどのような動きとなっているのでしょうか。

初代N-BOXは「日本にベストな新しいのりものを創造したい」をコンセプトに、新設計のプラットフォームとパワートレインを採用したホンダの新世代軽自動車の第1弾として2011年11月30日に発表されました。スタンダードなN-BOXと押し出し感を強めたN-BOXカスタムの2種類を用意し、エンジンは自然吸気とターボを搭載しています。

2012年12月のマイナーチェンジでは自然吸気エンジンの燃費を向上。そしてN-BOXカスタムのみに搭載されていたターボエンジンをN-BOXにも追加設定しました。2013年のマイナーチェンジではさらにエンジンの高効率化を図り、JC08モード燃費25.2km/Lまで向上。また安全運転をサポートするシティブレーキアクティブシステム、サイドカーテンエアバッグなどがセットになった「あんしんパッケージ」を設定しました。加えて、N-BOX、N-BOXカスタムに2トーンカラースタイルもこの時設定しています。

2015年2月のマイナーチェンジでは初めてエクステリアデザインを変更。そしてインテリアではスライド機構を加えたチップアップ&ダイブダウン機構付スライドリアシートをオプション設定としました。紫外線や赤外線を抑えるスーパーUVカットガラスや日差しをやわらげるサンシェードなど快適装備を充実。さら自然吸気エンジンの燃費性能を25.6km/Lまで向上させました。

それでは、初代NBOXの中古車相場を見てみましょう。

現在、初代N-BOXの中古車の流通台数は約5200台。同じスーパーハイトワゴンのスズキスペーシアが約3000台、ダイハツタントが約3400台(どちらも現行型のみ)ですから、非常に豊富です。そしてN-BOX の中古車の直近1カ月の平均相場の推移ですが、122万円で全くの横這いとなっています。まだ、フルモデルチェンジによる影響は価格面では出ていません。一方、流通台数ですが、1カ月前の8月上旬は5700台近くありましたが、現在は約5200台なので1カ月の間に500台も減少しています。

続いてグレードを見てみましょう。初代N-BOXの中古車で最も多いグレードがN-BOX G Lパッケージの1230台。続いてN-BOXカスタムG Lパッケージが861台と、この2グレードで中古車の約40%を占めています。そして2014年〜2016年にかけて設定された特別仕様車のSS(スズカスペシャル)パッケージが続いています。

初代N-BOXの中古車を登録年式と走行距離による分布を見ていると、なんと「2017年式で走行距離500km以下という未使用車」がなんと約900台も流通しています。年式で見てもモデル初期の2012年式にモデル末期の2017年式が肉薄するという珍しい現象が起きています。

この最も流通台数の多い2017年式、走行距離500km以下の中古車の価格を見てみると、104.8万〜188万円となっています。走行距離は少ないものは1km。まるで新車のような物件がズラッと並んでいます。

これらを踏まえて、おすすめしたいグレードを紹介しましょう。初代NBOX/BOXカスタムの中古車でおすすめのグレードは特別仕様車のSSパッケージです。人気グレードのG・Lパッケージ、Gターボパッケージをベースに安全装備がセットになったあんしんパッケージ、パワースライドドア、シートヒーターなどの人気装備が標準装備されているからです。

新型NBOXには安全運転支援装備のホンダセンシングが装着されており、非常に魅力的です。しかし、安全装備を含めて人気装備が充実したSSパッケージの中古車ならば、リーズナブルで購入でき満足度もかなり高いと言えます。

(萩原文博)

初代 ホンダ・N-BOXの中古車を買うなら装備が充実した特別仕様車の「SSパッケージ」がオススメ【中古車選び】(http://clicccar.com/2017/09/09/508653/)