最新の市販カーナビである2017年秋モデルがパイオニア、パナソニックから相次いで発表された(写真はパナソニックのストラーダの「CN-F1XD」)。現在のカーナビの需要と、将来の生き残る道とは?

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パイオニア、パナソニックから2017年秋モデルが発表されたが…

 
スマホのカーナビ・アプリの普及によりカーナビを装着しない、あるいはあっても使わなくなった、という人もいるかもしれない。最新の市販カーナビである2017年秋モデルがパイオニア、パナソニックから相次いで発表された。現在のカーナビの需要と、将来の生き残る道とは?
 

カーナビ市場、実はまだ縮小していない?

9月4日に9V型大型SDカーナビステーション「Strada(ストラーダ)」を発表したパナソニックによると、カーナビの需要は新車販売に左右されるという。
 
カーナビは、標準装備の純正品、ディーラーオプションの用品、そして市販品ともに新車が売れなければニーズがないのは容易に想像がつく。
 
しかし、コンパクトデジカメが高性能カメラを搭載したスマホによって売れなくなったのと同様に、カーナビ市場もスマホ用ナビ・アプリの普及でシュリンクしているのでは? という疑問も浮かぶ。
 

パナソニックによると、いまや圧倒的な主流といえるAV一体型カーナビ(=車載用カーナビ)は2017年の見込みを含めて3年連続横ばいとなっている。
 
少なくてもファーストカーあるいは1台ですべてをまかなう場合、「新車を買えばカーナビを付ける」という方程式はここ何年も変わっていないのではないだろうか。いまどき、レンタカーやカーシェアリングの車両でもカーナビが付いていないなど(一部のバンやトラックなどをのぞき)、考えにくいほど普及している必需品になっているのだ。
 

ナビ以外のモニターとしてのニーズも向上

 
さらに、いまでは単にナビだけでなく、オーディオ&ヴィジュアル面の進化、リヤビューカメラやアラウンドビューモニターなどの安全面の進化により、役割が多様化していて、モニターとしてのニーズも高まっているのもスマホとの差別化が図られているのも市場を維持している一因といえそうだ。
 
また、各カーナビメーカーが注力しているのが、ETC車載器やドライブレコーダーとの連携。
 
前者は、最新のETC2.0による道路情報や、一部高速道路で実施され始めた渋滞の迂回による割引などが享受できる。後者は大画面で前方映像などが表示できたりと、ナビと連動させることで容易に走行履歴の確認が可能になったりする。
 
また、いまや当たり前になっているスマホ連携機能により、スマホを通信手段として使ったり、専用アプリによりカーナビの機能をアップデートできたりと、スマホを取り込んでいる面も見逃せない。
 

今は横ばいだが今後には課題もある

しかし、パナソニックが取り組んだ大画面化と適合車種の強化、パイオニアが初めて対応したハイレゾ音源対応などは確かに魅力的ではあるが、スマホが大画面化している現在ではスマホで十分、という人が増えそうだ。
 
個人的には、スマホではできない機能を強化するのはもちろん、多機能化により操作が難しくなっていることの改善が必要だと思う。直感的な操作性、たとえば検索のしやすさなど、使い勝手の面でもまだ課題はあるし、放置しておくとスマホ派が増えそうな気がする。
(文:塚田 勝弘)