パナソニックは、9V型SDカーナビステーション「ストラーダ」のニューモデル「CN-F1XD」「CN-F1SD」の2機種を11月上旬に発売する。いずれもブルーレイディスク(BD)プレーヤーを搭載し、ディスプレイ部を本体部から浮かせた状態で取り付ける「フローティング構造」を採用。上位機の「CN-F1XD」では、上下だけでなく左右にも角度調整できる「DYNABIG(ダイナビッグ)スイングディスプレイ」を搭載した。

↑上が「CN-F1XD」、下が「CN-F1SD」。上位機であるF1XDは、モニターに高画質な「ブリリアントブラックビジョン」搭載。店頭予想価格はCN-F1XDが18万円、CN-F1SDが17万円となっています

 

高価格帯の大画面カーナビに注力

パナソニックによれば、カーナビの市場はスマートフォンの影響を受けているとはいえ堅調に推移しており、今年度も台数ベースで昨年並みの実績が残せそうだという。ただ、価格帯別に見ると10万円以上の高価格帯と6万円未満の低価格帯に集中する傾向が見られ、全体としてはその二極化が進んでいると見る。そのなかでパナソニックが特に注目しているのが10万円以上の機種は大画面カーナビがほとんどであるという点だ。

 

パナソニックは昨年、取り付けるスペースを2DINのまま、モニター部だけを浮かすことで9V型大画面を実現したCN-F1Dを発売。専用キットなしに大画面カーナビが取り付けられることが多くのユーザーに評価される大ヒットとなった。現在では280を超える車種に取り付けられるという。今回発表された「CN-F1XD」「CN-F1SD」は、このCN-F1Dの特長を生かしながら、要望の多かった点に応える形で登場したのだ。

 

高画質モニター+独自のディスプレイ機構で視認性が飛躍的にアップ

上位機の「CN-F1XD」に搭載された「DYNABIGスイングディスプレイ」は、CN-F1Dで採用されていたフローティング構造を進化させたもので、上下、前後チルトのディスプレイ調整に加え、左右それぞれ15度の角度調整ができる。左右への対応を果たしたことで、たとえばシートを前方にセットするドライバーでも自然に画面が見られるようになった。

↑F1XDでは上下左右にモニターを自在に振れる「DYNABIGスイングディスプレイ」採用

 

↑「DYNABIGスイングディスプレイ」の上下左右にスイングできるヒンジは、より剛性のあるものに変更された

 

実際にディスプレイを動かしている様子は次の解説動画をご覧ください(該当箇所は3:00〜)。

 

また、F1XDのこのモニターには光の反射を抑えて黒の再現力を高めた「ブリリアントブラックビジョン」を搭載。液晶ディスプレイには視野角の広いIPSパネルを採用したこともあり、視認性は飛躍的にアップ。従来モデル「CN-F1D」と比較するとその違いは歴然としていた。

↑上が「CN-F1XD」、下が先代モデルの「CN-F1D」。斜め方向から見るとクリアさがかなり異なるのがわかる

 

音質にもこだわりアリ! ハイレゾ対応やすべての音源を高音質で楽しめる機能も

さらに「CN-F1XD」では、BDの高音質リニアPCM音源に加えて、新たに「FLAC」「WAV」フォーマットのハイレゾ音源をSDカード/USBを介して再生できる機能を搭載。ハイレゾ音源(192kHz/24bit)のクオリティを損なうことなく、最高音質をそのまま楽しめるようになった。発表会場には試聴コーナーも用意されたが、意外にもハイレゾ音源とリニアPCM音源との差はそれほど大きくなかった。というのも、本機にはCDやMP3、AACなどの音源もハイレゾ品質にアップコンバートする機能を搭載しているからで、すべての音源を高音質で楽しめるメリットはかなり大きいと言える。

↑発表会場ではハイレゾ音源による試聴会も行われた。試聴では特別に用意された、竹から抽出した硬い材料を用いたスピーカーでハイレゾ音源を聴いた

 

↑192kHzのFLACファイルが再生されていることが表示されている

 

「CN-F1XD」「CN-F1SD」ともに搭載したBDプレーヤーでは、自宅のレコーダーで記録したBD/DVDやパッケージソフトを9V型大画面で楽しむことが可能。特に「CN-F1XD」ではモニター自体の能力の高さもあり、BDや地デジ再生時の美しさはいっそう高まったのは間違いない。惜しいのは、モニターの解像度はHDレベルなのに、地デジやブルーレイディスクの入力はVGA解像度となっている点。担当者によれば「今後の改善点としたい」とのことだった。とはいえ、9V型で再生した映像は車内で見るには十分美しかったことだけはお伝えしておきたい。

 

安心運転サポート機能がさらに充実! 地図データ更新にも対応

カーナビとしての機能は、「CN-F1XD」「CN-F1SD」双方で共通と思っていい。一時停止や、速度超過などのうっかり運転を防止する「安心運転サポート」機能に、高速道路のSA・PAでの「逆走注意アラーム」機能を新搭載。測位によってSA・PAにいることを検知し、エンジン再スタート時に音声で逆走の注意を喚起するのだ。また、「安心運転サポート」機能のカバーするエリアを全国1823市町村に拡大。旅先など不慣れな土地での安心運転をサポートしてくれる。さらに、ソフトスイッチを用意するなど、大画面を生かして操作性の面でも使い勝手が向上している。

↑従来、モニター上部のハードスイッチだけだったが、同様の機能をソフトスイッチでも用意した

 

↑モニター上部のハードスイッチもより凹凸感のあるメリハリのあるものに改良された

 

交通情報に対しては、「VICS WIDE」で対応。渋滞情報を受信すると「スイテルート案内」機能によって渋滞を避けるルートを探索・案内。都心でもストレスの少ないドライブを実現する。目的地検索では、従来の「Drive P@ss」(CN-F1XDのみ)への対応に加え、スマートフォンで検索した目的地検情報をカーナビに転送してルート探索に役立てる「NaviCon」に新対応。目的地探しがグンと楽になったことは間違いない。

 

地図データは常に新しいほうがいい。そこで両機種ともWEBダウンロードによる地図データ更新に対応。CN-F1XDのみ期間内に年間6回の部分地図データ更新(2017年12月中旬〜2020年12月中旬予定)ができ、期間中1回だけできる全地図更新(2018年8月下旬〜2020年12中旬予定)は両機種を対象に用意した。

 

とことん“見やすさに”こだわった今回の新モデル。「カーナビの視認性はこんなもの」とこれまであきらめていた人も、これなら納得するだろう。スマホとの差別化という意味でも、大画面・高画質はカーナビ導入の大きなきっかけになりそうだ。

 

このほか、パナソニックは同時に中級機と低価格機の計6モデルを発売すると発表。このうち中級機は、7V型モニターを備えてBD再生にも対応する2DINモデル「CN-RX04D」とワイド2DINモデル「CX-RX04WD」を10月中旬に発売。店頭予想価格はそれぞれ12万円前後。低価格機は「CN-RA04WD」「CN-RA04D」「CN-RE04WD」「CN-RE04D」の4機種で、同じく10月中旬より発売する。店頭予想価格はRAシリーズが9万円前後、REシリーズが8万円前後。「逆走注意アラーム」を備えた「安心運転サポート」はいずれの機種にも搭載する。