仏・パリのオフィスでアンディ・ウォーホルによるイヴ・サンローラン氏のポートレート絵画の前で撮影に応じるフランスの実業家ピエール・ベルジェ氏(2015年2月11日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】(更新)フランスファッション界の重鎮で、イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)帝国のビジネス戦略を支えたピエール・ベルジェ(Pierre Berge)氏が8日、死去した。86歳だった。

 ピエール・ベルジェ・イヴ・サンローラン財団(Fondation Pierre Berge Yves Saint Laurent)によると、故郷のフランス南部サン・レミ・ド・プロバンス(Saint-Rémy-de-Provence)にある自宅で就寝中に息を引き取った。

 ファッションデザイナー、イヴ・サンローラン氏の長年のパートナーだったベルジェ氏は1961年、クリスチャン・ディオール(Christian Dior)での職を離れたサンローラン氏と共同で独自のブランドを設立。ファッション界に旋風を巻き起こした。

 ベルジェ氏は熱心な慈善活動家・美術収集家としても知られていた。また同性愛者の権利擁護運動を強く推進し、AIDS(エイズ、後天性免疫不全症候群)研究に多額の私財を寄付した。

 フランソワ・ミッテラン(Francois Mitterrand)元大統領の重要な支持者かつ腹心だったベルジェは政治にも最後まで熱心に関わり、今年の大統領選でもエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)氏を全面的に支持し、当選を支えた。

 ベルジェ氏とサンローラン氏は2008年、当時71歳だったサンローラン氏が脳腫瘍で亡くなる数日前、同性カップルに結婚に準じた法的権利を認める「シビル・ユニオン」の関係を結んだ。

 冷静沈着なベルジェ氏は、繊細で天才肌のサンローラン氏を「20世紀後半の世界で最も偉大なファッションデザイナー」だと信じて疑わず、浮気や依存症の問題を抱えるサンローラン氏を支える礎であり続けた。波乱万丈だった2人の関係は2本の映画にも描かれている。
【翻訳編集】AFPBB News