久しぶりにエアコンを稼働したら、「ん!? なんだか臭うぞ!」なんて経験ありませんか? エアコンの空気が臭うのは、エアコン内部にホコリや油などの汚れが溜まり、カビなどの菌が繁殖したため。この汚れを凍らせて取り除くエアコンが、日立ジョンソンコントロールズ空調から登場しました。それが、「ステンレス・クリーン 白くまくん」プレミアムXシリーズです。発売日は10月末で、実売予想価格は24〜40万円前後(税抜)。

 

熱交換器のフィンの汚れを凍らせて洗い流す「凍結洗浄」を新採用

白くまくんシリーズは、従来から日立独自の「ステンレス・クリーン システム」を採用してきました。ステンレスは帯電せずホコリが付きにくいのに加え、ステンレスに含まれる金属イオンに菌を抑制する効果があります。フラップや通風路、フィルターなど、菌や汚れの付きやすいパーツにステンレスを採用することで、ホコリの付着や菌の繁殖を抑えられるのです。

 

ただ、汚れやすいパーツの中でもステンレスでコーティングできないのが熱交換器。日立では除菌効果のあるチタン触媒を採用し、防カビ加工も施して清潔さを保つようにしてきましたが、今回のプレミアムXシリーズでは、熱交換器のフィンに付いた汚れを凍らせて洗い流す「凍結洗浄」機能を新採用。従来以上に清潔さを保てるようになりました。

↑フィルターの奥にある、鉄でできたスダレのような部品がフィンです

 

氷に汚れをしっかりホールドさせ、一気に洗い流す

「汚れを凍らせて洗い流す」と言われてもピンと来ない人も多いでしょう。一般的にエアコンの熱交換器は、除湿や冷房などで発生する水を利用して、表面のフィンに付いた汚れを洗い流す仕組みを備えています。こちらは、水分が汚れを包み込むように集まって水滴になり、水滴が大きくなるとコーティングしたフィンの表面を伝って、落ちるときに汚れも一緒に洗い流すという仕組み。汚水はドレーンを通って室外に排出されます。

 

ただこちらは、カビや粘着質の油汚れは落としにくく、さらに冬の暖房運転時は洗い流すための水ができないので、結局汚れが残ってしまっていました。

 

その点、本機の「凍結洗浄」では、水滴で汚れを落とす際、先に一旦凍らせて氷に汚れをしっかりホールドさせるのがポイント。凍らせたあとは室外機の排熱を利用し、溶かしてから一気に汚れを洗い流します。その際、水分が先に溶けますが、汚れは未だ凍ったままで滑りやすいフィンの表面をすーっと滑り落ちていくわけです。凍結洗浄の1回当たりの運転時間は2時間程度です。ちなみに、日立ではこの凍結洗浄を、半導体用のシリコンウェハーの洗浄方法から着想したとのこと。

↑拡大画像。空気中の水分を結露で水滴にし、水滴を凍らせることで氷がホコリを強固にグリップ。解凍すると凍ったホコリが流れ落ちます

 

人工知能を備えたセンサーカメラが凍結洗浄のタイミングを見計らう

凍結洗浄はユーザーがリモコンで操作するのではなく、人工知能を備えたセンサーカメラ[くらしカメラAI]が、部屋に人のいない時間に自動的に洗浄します。もし凍結洗浄中に人が部屋に入ってエアコンを起動すると、凍結洗浄は中断して通常の冷暖房運転に切り替わります。

 

また、[くらしカメラAI]は、エアコン内部の汚れ具合も予測して、凍結洗浄のタイミングを調整します。例えば、エアコンが設置されている部屋がLDKなのか、寝室なのかといった点をセンサーで認識。汚れの付きやすいLDKなら1週間に1回程度凍結洗浄を実施し、汚れの付きにくい寝室なら2週間に1回程度で実施します。

 

また、人の位置や動き、熱源などをセンシングして、鍋や焼肉などの食事しているのか、アイロンを掛けているのかなど生活シーンを推定。油汚れなどの出るシーンであれば、冷暖房の停止後に凍結洗浄を行います。

 

凍結洗浄に掛かる電気代は約7円。年間だと400円前後掛かることになりますが、汚れにくくなることで冷暖房効率が上がるので、凍結洗浄に必要な電気代くらいはすぐにカバーできるとのこと。

↑本体前面中央のやや下、ルーバーの上に設置されている[くらしカメラAI]。内部の汚れを予測して洗浄頻度をコントロールします

 

清掃業者に頼むより、最初から汚れにくいエアコンを選ぶのもアリ

その他、本機は、排水経路に「ステンレス水受け皿」を採用してさらに清潔性に配慮。また、転開始時に足元を素早く温め、室温が安定したら6枚のフラップで身体に直接温風が当たらないよう、包み込むように風を送り出す「つつみこみ暖房」を搭載しました。設定温度や現在の運転状況などを音声で知らせる「気がきく音声おしえて」といった機能も搭載しています。

 

聞くところによると、小さな子どもがいて、空調の空気にまで気を遣うという家庭では、専門の業者に依頼してエアコン内部まで清掃するという話も耳にします。しかし、1回の清掃に1万〜2万円は掛かると考えると、毎年の清掃はかなりの額になります。そう考えると、本機のように「最初から汚れにくいエアコン」は、極めて魅力的な選択肢と言えるでしょう。

↑ルーバーが前後3枚、計6枚に分かれていて、冷暖房の風を吹き分けます。「つつみこみ暖房」は温風を部屋の左右から回り込むように吹き出すことで、身体に直接当たらないようにしています

 

「ステンレス・クリーン 白くまくん」プレミアムXシリーズ

●発売:2017年10月末●実売予想価格:24〜40万円前後(税抜)●室内機サイズ(全機共通):W798×H295×D374mm●室外機サイズ:単相100Vの「RAS-X22H(2.2kW)」〜「RAS-X36H(3.6kW)」4機種がW799×H629×H299mm、単相200Vの「RAS-X36H2(3.6kW)」〜「RAS-X90H2(9.0kW)」7機種がW859×H709×D319mm