フィリピンの首都マニラで行われた上院の公聴会で宣誓する、パオロ・ドゥテルテ氏(2017年9月7日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領が容赦ない麻薬取り締まりを推し進める中、同氏の実の息子および義理の息子が麻薬密売組織に所属しているとの疑惑が浮上し、7日に開催された上院の公聴会で、渦中の2人がこの疑惑を否定した。

 ドゥテルテ氏は昨年、「麻薬撲滅戦争」を推し進めると公約して大統領に就任。以来、警察による麻薬取り締まり作戦で容疑者約3800人が殺害されたほか、不明の状況下で多数の人々が殺害されている。

 ドゥテルテ氏の実の息子であるパオロ(Paolo Duterte)氏(42)と義理の息子に当たるマナセス・カルピオ(Manases Carpio)氏は7日、上院で行われた公聴会に出席し、2人が報酬と引き換えに64億ペソ(約136億円)相当の結晶メタンフェタミンが入った積み荷を中国からフィリピンへ容易に持ち込ませる手助けを行った疑いについて抗弁した。

 今回の疑惑は先月、通関業者が結晶メタンフェタミンの問題の積み荷を処理しようとした際に、パオロ氏とカルピオ氏の名前を耳にしたと上院の委員会に証言したことで明るみに出た。

 だがこの通関業者は後に、2人の関与はなかったとする声明を出している。

 しかし野党のアントニオ・トリリャネス(Antonio Trillanes)上院議員は公聴会で、パオロ氏が麻薬密売に携わるギャング団に所属していると非難。パオロ氏は背中に竜の入れ墨を彫っており、それこそがギャング団のメンバーである証拠だと主張した。

 南部ダバオ(Davao)の副市長を務めるパオロ氏は上院委員会に対し、入れ墨を彫っていることを認めた上で、うわさに基づく主張に答えることはできないと述べた。

 パオロ氏は「因果応報の法則はとりわけ悪意を持つ者に対して作用する」と述べ、父ドゥテルテ大統領の政敵トリリャネス氏に対する当てつけとみられる発言を行った。

 一方、ドゥテルテ大統領の娘でダバオ市長を務めるサラ・ドゥテルテ(Sara Duterte)氏の夫、カルピオ氏も、ドゥテルテ一家に向けられた疑惑を否定。

 弁護士のカルピオ氏は「私と義理の兄弟は、うわさや風評に基づき公然と責められてきた」「私は違法な麻薬の積み荷の件について一切知らないし、一切関与もしていない」と述べた。
【翻訳編集】AFPBB News