アウェーで貴重な経験を積んだDF昌子源

写真拡大

[9.5 W杯アジア最終予選 日本0-1サウジアラビア ジッダ]

 これほどまでの完全アウェーは経験したことがなかった。6万2165人の大観衆が押し寄せたキング・アブドゥラー・スポーツ・シティは試合前から異様な雰囲気に包まれた。現地時間午後8時半のキックオフ時点で気温は約32度だったが、すり鉢状のスタジアム構造により風がまったくなく、じっと座っているだけでも汗が噴き出るほど。湿度も75%と高く、ピッチ上の体感気温は数字以上に高かった。

 DF昌子源(鹿島)は「本当にいい経験になった。こんなドアウェーでやることはなかった」と率直に認める。「今までは広州恒大のアウェーが一番だったけど、広州恒大も比にならない。こういうのは体験しないと分からない。この舞台、この暑さ、この湿度。湿度は日本も近いというけど、日本でやっている僕らでもなかなか経験しない環境だった」と、これまでに味わったことのないスタジアムの雰囲気、そして高温多湿の気候だった。

 ましてやサウジアラビアは勝てばW杯出場が決まるが、引き分け以下なら3位に転落するという運命の大一番。後半18分に先制すると、その後は露骨なまでの時間稼ぎで時計を進め、場内の雰囲気もそれをあおった。「向こうのW杯への思いも感じた」という昌子は「ずる賢いというか、点を取った途端、バタバタ倒れ出した」と苦笑いを浮かべ、「僕らにとってストレスのたまる試合展開をつくった。いろんなことがいい経験になった」と、敗戦の中にも意味を見い出していた。

(取材・文 西山紘平)


●ロシアW杯アジア最終予選特集

●ロシアW杯各大陸予選一覧