企業倒産は低水準な推移が続いているが、中小企業を中心に人手不足が深刻化している。業種別では、特に宿泊・飲食業、運輸業、老人介護事業、建設業などで人手不足感が高い。
 8月4日、厚生労働省所管の公益財団法人「介護労働安定センター」は、「平成28年度介護労働実態調査」をまとめ、2015年10月からの1年間に全国の介護職員の16.7%が退職したとの調査結果を公表した。離職率は前年より0.2ポイント悪化して、人手不足が常態化している現状が裏付けた。また、人材採用が困難である原因としては「賃金が低い」や「仕事がきつい」の回答が多かった。

 2017年8月の「人手不足」関連倒産は20件(前年同月25件)で、2カ月連続で前年同月を下回った。内訳は、代表者死亡や病気入院などによる「後継者難」型が17件(前年同月20件)、「従業員退職」型が2件(同3件)、「人件費高騰」型が1件(同2件)だった。

 「人手不足」関連倒産は、現状では代表者の死亡や病気入院などによる「後継者難」型が中心で推移している。しかし、人手不足感が解消されない中で「求人難」型が、8月は発生なしだったが、2017年1-8月の累計では23件(前年同期比130.0%増、前年同期10件)と倍増で推移し、今後の動向が注目される。

  • 2013年1月に遡り、人件費高騰を「人手不足」関連倒産に含めている。