8月の外国為替市況は、月初から月中までは1ドル=110円台付近で推移した。しかし、FOMC(米連邦公開市場委員会)の議事録が明らかになり、年内の追加利上げを疑問視する見方が強まったことや、トランプ米大統領の政権運営に対する先行き不安も影響して、月半ば以降は1ドル=109円台の円高に振れた。さらに、29日に北朝鮮が北海道上空を通過するミサイルを発射したことで、「安全資産」とされる円を買う動きが加速し、円相場は一時1ドル=108円30銭台になり、今年4月18日以来のドル安・円高水準を付けた。
 こうしたなか、企業倒産は依然として沈静化が続き、8月の「円安」関連倒産は発生なし(前年同月9件)で、2017年1月以来、7カ月ぶりのゼロだった。また、「円高」関連倒産も2カ月ぶりの発生なし(前年同月ゼロ)だった。
 外国為替市場での円相場は、総じて狭いレンジで推移し、方向感が出ない膠着した動きをみせている。しかし、依然として朝鮮半島情勢など地政学リスクは高まりをみせ、先行きに不透明要因が多いことから、今後の為替相場の動きには注意を怠れない。