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2004年6月に活動を休止して以来、個々のソロ活動や様々なプロジェクトに専念してきたKICK THE CAN CREW(以下、KTCC)。ここ数年、時折、KTCCとしてのライブは行っていたが、今年の6月に完全復活を宣言。そして夏フェスなどへの出演を経て、8月30日に14年ぶりのオリジナルアルバム『KICK!』をリリースしてファンを大いに湧かせた。

その生々しい余韻が続くなか、ついに迎えた9月7日、日本武道館で行われた主催イベント『復活祭』には、いとうせいこう、倖田來未、藤井隆、RHYMESTERなど、親交の深い豪華布陣が集結。

KTCCにとって15年10ヵ月ぶりの日本武道館公演でもあったこのイベントの模様をレポートする。

【ライブレポート】

タキシード&シルクハットで登場したKTCCのKREVA、MCU、LITTLEによる「全員集合」からスタートした『復活祭』。歌い終わったあと、「今日は祝ってくれるアーティストがたくさん来ています。粗相があってはいけない」と、司会進行を自分たち以外に任せる旨を告げたKREVA。そして登場したのは、いとうせいこう。これ以降、いとうとKTCCの3人のやり取りを合間に挟みつつ、ライブは展開されていった。

■RHYMESTER

トップバッターは、KTCCにとってFUNKY GRAMMAR UNITの大先輩であるRHYMESTER。1曲目が「ONCE AGAIN」であることの意味を悟り、胸が熱くなったファンがいるはずだ。この曲は2009年にRHYMESTERが復活を果たしたときにリリースされた。「尊敬する後輩の復活祭に出られて幸せです!」という言葉を挟みつつ、圧倒的なスキルを示す曲を連発する姿が雄々しかった。そしてラストは、最新アルバム『ダンサブル』に収録されている「Future Is Born」。最初から最後まで貫録たっぷりのステージだった。

■藤井隆

2番目のスペシャルゲストは藤井隆。笑顔をきらめかせながら登場した彼が、最初に放ったのは大ヒット曲「ナンダカンダ」。ハイテンションに踊りながら歌い、観客の心をみるみる内に掴んでいた。「みんな優しくて大好き!」と、客席に手を振った彼は、その後も「OH MY JULIET!」「わたしの青い空」を連発。「Quiet Dance」は宇多丸も加わり、スリリングな掛け合いを繰り広げた。そして最後に届けられたのは「未確認飛行体」。「このあともお楽しみくださいね!」と言って去った彼を特大の拍手が見送った。

■いとうせいこう

冒頭で「伝えたいことがあるんです」と、語り始めたいとうせいこう。今日の彼のライブを支えるDJ TATSUTAは、MCUの中学時代の友人。このふたりと舞台袖にいるTAICHI MASTERは、中3の頃に彼のライブを観に来ていたのだという。そしてスタートした1曲目は、3人が当時、胸をときめかせたはずの「東京ブロンクス」。ラストの「マイク二本」は、MCUといとうがラップを交わし合い、DJ TASUTAがターンテーブルを回すという、日本のヒップホップシーンの約30年が詰まっているかのような感動的なものとなった。

■倖田來未

ダンサーチームを率いて自らも情熱的に踊り、歌い続けた倖田來未。彼女のライブは「Ultraviolet」からスタート。骨太なビートが鳴り響き、何本もの火柱が上がるステージで繰り広げられたパフォーマンスが、とてもスリリングだった。「2002年に北海道のクラブで、同じステージに立たせてもらいました」と、KTCCとの縁を語りつつ、「お話をいただいたとき、私が誰よりもいちばん驚いたから」と『復活祭』に出演できることを心から喜んでいた彼女は、最後に「Poppin love cocktail」を披露して会場を完全にひとつにしていた。

■KICK THE CAN CREW

KTCCのライブは、彼らの完全復活の第一声となった「千%」からスタート。メジャーデビュー曲の「スーパーオリジナル」に続いて披露された「SummerSpot」は、ラップの連携の難易度が非常に高い曲だが見事に歌い切り、3人は満足そうな笑顔を浮かべた。その後は、「イツナロウバ」「sayonara sayonara」「アンバランス」……懐かしい曲が連発され、「神輿ロッカーズ」はRHYMESTERと藤井隆も加わって大盛り上がり。そして「地球ブルース〜337〜」と「マルシェ」によって、『復活祭』の本編は締め括られた。

アンコールを求める観客の声に応えて再登場したKTCC。「あっという間だったね。年長者から挨拶を」とKREVAに促されたMCUは、「何を喋るか考えたけど、みんなの顔を見たら忘れちゃった」と照れくさそうに笑みを浮かべた。そして「我々は、もう1回がっちりやっていこうと思います!」というLITTLEの力強い宣言を合図にスタートした「I Hope You Miss Me a Little」がエンディングを飾った。

歌い終えたあとの彼らは、本日のゲストたちをステージに招き、KTCCのステージを支えた熊井吾郎、DJ TATSUTAも改めて観客に紹介。横並びになった全員が繋ぎ合った手を掲げて挨拶をして、終演を迎えたのであった。

今後のKTCCは、9月17日に『氣志團万博2017』に出演。そして、12月1日のZepp DiverCity TOKYO公演を皮切りに、全国ツアー『KICK THE CAN CREW CONCERT TOUR 2017』がスタート。3人の絶妙なコンビネーション、圧倒的なオリジナリティ、切れ味抜群のラップが、各地に集まった観客を熱狂させるだろう。この先もお楽しみが続く彼らの活動に注目だ。

<セットリスト>

ACT-1 KICK THE CAN CREW

1 全員集合

ACT-2 RHYMESTER

1 ONCE AGAIN

2 ライムスターインザハウス

3 Back & Forth

4 Future Is Born

ACT-3 藤井 隆

1 ナンダカンダ [HyperJuice REMIX]

2 OH MY JULIET! [DJ KAORI REMIX]

わたしの青い空 [tofubeats REMIX]

Quiet Dance feat. 宇多丸(RHYMESTER)

3 未確認飛行体 [ikkubaru REMIX]

ACT-4 いとうせいこう

1 東京ブロンクス

2 ヒップホップの初期衝動

3 マイク2 本

ACT-5 倖田來未

1 Ultraviolet

2 UNIVERSE

3 XXX

4 Hurricane〜MONEY IN MY BAG

5 LIT

6 LOADED feat. Sean Paul

7 Poppin love cocktail feat. TEEDA

ACT-6 KICK THE CAN CREW

1 千%

2 スーパーオリジナル

3 SummerSpot

4 イツナロウバ

5 sayonara sayonara

6 アンバランス

7 神輿ロッカーズ

8 地球ブルース〜337〜

9 マルシェ

EN1 I Hope You Miss Me a Little

PHOTO BY 岸田哲平、中河原理英

リリース情報



2017.08.30 ON SALE

ALBUM『KICK!』

『KICK!』スペシャルサイト

http://www.jvcmusic.co.jp/kick/

KICK THE CAN CREW OFFICIAL WEBSITE

http://www.kickthecancrew.com/