6日、中国中央人民ラジオ局は、湖南省の小中学校で使用されている教科書で、水難応急救助の方法に誤りが見つかったと報じた。資料写真。

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2017年9月6日、中国中央人民ラジオ局は、湖南省の小中学校で使用されている教科書で、水難応急救助の方法に関する記述に誤りが見つかったと報じた。

誤りを発見したのは、同省長沙市の小学校に通う5年生の女の子。新学期になって配られた教科書のうち、「生命と健康の常識」という教科書に記載されていた「溺れた人の救助法」の内容が、スイミングスクールのコーチの話と異なっていることに疑問を持ったという。教科書には溺れた人の背中を強く押す、あるいは子どもの場合は逆さまにするなどして、飲み込んだ水を吐き出させると記されていた。

女の子の母親がコーチに問い合わせたところ、長沙市赤十字の救護員で長年小中学生に水難事故の予防指導をしてきたというコーチは「教材には2つの明らかな間違いがある」と指摘。まず一つは「溺れた人が最も危険なのは大脳が酸欠状態にあることなので、水中から引き揚げたらまず人工呼吸や心肺蘇生を行うべき。溺れた場合は3分間が救助のゴールデンタイムと言われる。教材のように腹の水を吐き出させるのは、貴重な時間を無駄にすることになる」といい、もう一つは「この教材には溺れた人に近づいて、あごを持って泳いで岸に引き揚げることまで記されているが、これは大人でも難しいこと。小学生に教えるべきではない」としている。

この教科書を編さんした湖南省教育科学研究院はこれを受け、公式サイトを通じて「当該教材の一部内容に不十分な点があった。省内の小中学校および社会に対してお詫び申し上げるとともに、訂正の通知を発行する」との声明を発表した。

同省教育庁は5日に専門家を集めて検証を実施し、水泳コーチの意見が正しいことを確認。直ちに当該部分の訂正を実施し、専門家の審査を経てから訂正通知を発行し、省内の教育当局を通じて各学校に配布することを明らかにしている。

「生命と健康の常識」は2006年に同省の教科書審査を通っており、同省内の小中学校において長年使用されてきたという。(翻訳・編集/川尻)