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中国のファーウェイは、9月5日〜9月7日、中国上海で同社の年次イベント「HUAWEI CONNECT 2017」を、上海エキスポ・センターを中心に開催した。テーマは「Grow with the Cloud」(クラウドでの成長)だ。

2日目のの基調講演では、「Connectivity + Cloud: Faster Digitization(コネクティビティ+クラウドで実現する迅速なデジタル化)」と題して、ファーウェイ P&S プレジデント 汪涛(デビッド・ワン)氏が、同社のクラウド戦略を説明。クラウドに接続することの重要性を訴えた。

「現在は、多くのCEOがデジタルトランスフォーメーションを戦略の中心に据えている。デジタルトランスフォーメーションでは、企業はデータを収集し、分析を行うという2つの行為をしなければならない。ファーウェイのクラウドは普通のクラウドではなく、つなげるためのクラウドだ。デジタルトランスフォーメーションのシンボルはクラウドにつなげることだ」

「中国政府はビデオをクラウドにつなげるという戦略を実施中だが、ビデオカメラの数は北京では200万台以上、深センでも130万台以上設置されている。これらを、リアルタイムで伝送できるようになれば、データの分析がスムーズに行える。クラウドにつなげる目的は効率化であり、クラウドの価値はつなげることでしか実現できない。クラウドとCONNECT(つなげる)が、企業がデジタルトランスフォーメーションを実現するためのダブルエンジンになる。ファーウェイの戦略は、長期にわたってクラウドにつなげることであり、製品や技術の進化によってデジタル化を加速していく。それによって社会を進歩させ、貢献できる」

「多くの企業がすべてをクラウドにつなげようとしているが、それをできる企業は少ない、クラウドとCONNECTの両方ができるのは、ファーウェイだけかもしれない。すべてのものをスマートにつなげる。いつでも、どんなメディアでも、どんなときでも、そして、より自動的に、よりスマートに、より速やかに、よりアジャイルにつなげることが求められている」(デビッド・ワン氏)

また、2日目の基調講演では、ファーウェイ P&S ITプロダクトライン バイスプレジデント 黄瑾(ジョイ・ファン)氏が「Huawei Cloud: Technology & Product Innovation(ファーウェイ・クラウド:テクノロジーと製品におけるイノベーション)」と題して講演。

同氏はファーウェイのパブリッククラウド(Huawei Cloud)は、ハードウェア、ソフトウェア、データ、接続、アーキテクチャの5つの分野でイノベーションが行われていると語った。

同氏が、ハードウェアのイノベーションとして紹介したのが、同日発表された新世代のクラウドハードウェアプラットフォーム「Atlas」だ。

Atlasは、論理的なサーバを実現し、ストレージ、GPU、FPGAのプールからダイナミックにその数を増やしたり、減らしたりすることができ、数秒レベルでプロビジョニングできるというもので、とくにHPCやAIの領域での利用が想定されている。

ジョイ・ファン氏は、Atlasのメリットを次のように説明した。

「Atlasは無限のコンピュータ能力を求めて開発した。自動車会社では、100台以上の実際の車を使って衝突試験を行うが、シミュレーションを使えば10台の車で済み、時間も短縮できる。そのため、いくつかの自動車メーカーがわれわれのクラウドでのソリューションを利用している。それは、100Gレベルのデータを低遅延で自動化が利用できるからだ。また、セーフシティの領域では1000億レベルの画像処理を数秒レベルで検索し、関連づけを行わなければならない。このようなニーズに応えるのがAtlasだ。Atlasはこういった場合に、パブリッククラウド上で自動的にプロビジョニングできるシステムだ」

ソフトウェアの革新では、開発の無駄を省き、スムーズに開発できるという「App Builder」を紹介。App Builderは現在8種類あり、Webプロセスやルールエンジンが含まれているという。App Builderはアセット(モジュール)が業種別に用意され、開発者はドラッグ&ドロップで組み合わせるたけでアプリが作成できるという。こちらは、間もなくリリースされるという。

データの革新では、前日発表したHuawei Cloudエンタープライズインテリジェンス(EI)を紹介。その使用例として紹介したのが、自社のサプライチェーンでの活用だ。それは、トラックの荷積システムで、同社では、8000以上の包装箱、200以上の集積所、30種類以上のトラックのタイプなどを考慮し、重量オーバーをせずに、いかに効率的に荷物をトラックに積んだらいいのかをアドバイスする。同社はこれによって20%以上の効率化を実現。また、トラックの配車計画もスマート化し、35%の効率化を行ったという。

また、伝票においてもAIが利用されているという。OCR処理する際、小数点の位置などの認識、文字の欄と数字の欄の認識、文脈を把握することで正しい文字を認識する部分などで利用し、97%の認識率を達成したという。、

接続の革新では、IoT(Huawei Cloud Internet of Things(IoT)プラットフォーム)を紹介した。中国国内では、水道のスマートメーター、スマートパーキング、自転車のシェアリングサービスなどで、同社のIoTプラットフォームが使われているほか、ドイツでも郵便ポストの中に郵便物が入っているかどうかをチェックをするシステムで利用され、郵便物がない場合は集配にいかないということで、効率化を図っているという。

ジョイ・ファン氏は同社のIoTプラットフォームの特徴について、「一番のポイントはセキュリティだ。これは、チップセットによって安全な接続を実現できている。たとえば、NB-IoTではチップセットで処理することで、電力消費量がおさえられ、(電池の)寿命を長くすることができる。また、チップセットにより、データをすべて暗号化している。そのほか、SIMカードの管理、装置の管理も一体化している。また、パートナーと相互接続できるのも、弊社の強みだ」と語った。

そして、アーキテクチャの革新では、エンタープライズストレージサービスである「Huawei CloudはFusionCloud Stackソリューション」を紹介。パブリッククラウドの拡張モジュールとして企業のデータセンターに導入でき、パブリッククラウドに接続するネットワークが故障すると、企業にサービスを提供し続けることができ、企業のミッションクリティカルなサービスを安全にクラウドに移行させるのに役立つという。